日産「スカイライン“エステート”」復活!? かつては“爆速”「“GT-R”ワゴン」も! 次期「ステージア」登場はあり得るのか
1963年から続く「スカイライン“エステート”」の正統後継モデル
2024年秋に登場するとされている、トヨタ「クラウン」シリーズ4つ目のバリエーション、新型「クラウンエステート」。実に17年ぶりの復活となりますが、同様に復活を期待したいのが1996年に初代が登場した日産「ステージア」です。
当時のスカイラインのプラットフォームをベースに誕生したステーションワゴンで、いわば「スカイライン“エステート”」といっても差し支えないモデルです。次世代スカイラインとしてふたたび復活するとしたら、どのようなクルマになるのでしょうか。
初代ステージア(WC34型)は当時のスカイラインや「ローレル」のシャシーを採用したミドルサイズのステーションワゴンです。
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エンジンは直列6気筒エンジンを搭載、駆動方式はFRもしくは4WD、サスペンションもスカイラインと同じマルチリンク形式を採用するなど、その走りの質の高さはとても評判がよく、まさにスカイライン エステート(スカイライン ワゴン)という内容のモデルでした。
ちなみにスカイラインでは1963年登場の2代目以降、歴代モデルにステーションワゴン仕様が設定され1985年登場の7代目(R31型)まで設定されており、モデルによっては“エステート”の名称がつけられていました。
そんなスカイライン エステートの正統な後継モデルといえるステージアのなかでも、とくに衝撃的だったのが「260RS」です。
R33型「スカイラインGT-R」用の2.6リッターツインターボ「RB26DETT」エンジンとドライブトレイン、リアサスペンションを流用した「スカイラインGT-Rワゴン」といえる超高性能モデルで、その圧倒的な走りから当時多くのファンの支持を集めました。
2001年に登場した2代目ステージアにも、3.5リッターV型6気筒エンジン(最高出力280PS)を搭載し、6速MTも用意された特別仕様車の「アクシス350S」がありました。
余力あるエンジンパワーで優雅に流すこともできるし、その気になれば圧倒的なパワーで猛烈な加速も楽しむことができるスポーツワゴンは、いま見てもなお魅力的なパッケージングです。
もしステージアが令和の時代に復活するならば、たとえばメルセデスAMG「C63 4マチック ステーションワゴン」やアウディ「RS4アバント」などの海外メーカー製ハイパフォーマンスワゴンと張り合える高性能モデルを軸にしたスポーツワゴンとしての開発が考えられます。
現行スカイラインには、最高出力405PSの3リッター V6ツインターボエンジンを搭載した「400R」や、最高出力420PS級のスカイライン「NISMO」があり、これを流用するのも良いですが、たとえば最高出力400PS級の高出力にチューンナップした新型VCターボ「e-POWER」、もしくは新型プラグインハイブリッドシステムなどの電動パワートレインの搭載を期待したいところです。
そのうえで、駆動方式はFRもしくは4WDを採用し、スカイライン 400RやNISMO並みの高出力を受け止めるハイパフォーマンスタイヤも装着。そしてもちろん、ステーションワゴンの魅力である、走行中の安心感の高さや、全高の低さがもたらすスタイリシュなデザインを追求して欲しいものです。
デザインのキーは「ビジョンQeコンセプト」!?
新型スカイライン エステートのエクステリアデザインは、インフィニティが発表した「ビジョンQeコンセプト」のステーションワゴン版のようなデザインが理想です。
2023年10月に初公開されたビジョンQeコンセプトは、スカイラインのインフィニティ版である「Q50」後継モデルのデザインを示唆するといわれています。
流麗なファストバックスタイルをもった4ドアセダンで、BEV(バッテリーEV:電気自動車)のコンセプトカーです。
このルーフを伸ばしワゴンボディに発展させても、その美しさを維持したまましっかり成立することでしょう。
昨今の日産デザインはセンスの良さが光るものが多くあり、きっと流麗なステーションワゴンとなるはず。
新型クラウンエステートのように「背が高いワゴン」ではないのがむしろ支持を集めることになるでしょう。
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SUVが定番のカテゴリーに成長しているなか、欧州のメルセデス・ベンツやBMW、アウディ、ジャガー、プジョー、フォルクスワーゲンなどではいまだに多くラインアップされていることを考えれば、ステーションワゴンにもまだまだ需要があると思われます。
次期スカイライン エステートが設定されることは十分に考えられると筆者(吉川賢一)は考えます。
ハイパフォーマンスなステーションワゴンとして新型ステージア(新型スカイライン エステート)が登場すれば、輸入ステーションワゴンやSUVへ流れているユーザーも、再び国産ステーションワゴンに注目してくれるようになるのではないでしょうか。