ニッポン放送・大泉健斗アナ

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◆ いつでもみんなのプロ野球!実況アナルーム9月のテーマは“プロ野球優勝にまつわるエピソード”

 「ニッポン放送ショウアップナイター」のアナウンサー陣11名が週替わりで登場する月替わりの『統一テーマ』について語ってもらう“実況アナルーム”。9月のテーマはリーグ優勝争いが佳境に迎える時期ということもあり、“プロ野球優勝にまつわるエピソード”だ。

 ニッポン放送・大泉健斗アナウンサーは、2019年の西武、21年のヤクルトの優勝実況を担当した。

 19年は優勝マジック「2」で迎えた西武が、敵地・ZOZOマリンスタジアムでのロッテ戦に12−4で勝利し、2位・ソフトバンクが敗れたため、2年連続でリーグ優勝を決めた。

 同日のショウアップナイターは阪神−巨人戦の中継を放送しており、西武の優勝が決まる瞬間のみの中継だった。大泉アナは「川相さん(現巨人内野守備コーチ)と一緒に予備中継という形でスタンバイしていて、“絶対にくるものだ”、“絶対にくるものだ”と思って中継していたので、正直どうしようとか、頭が混乱したり、過度に緊張というのはなかったです」と当時を振り返る。

 大泉アナにとってこの時が、初めての優勝実況。西武の優勝が決まった瞬間にこういうことを伝えようなど、準備していたのだろうかーー。

 「何を言うかというよりも目の前のことを正確に実況しようということを心がけていましたね。あの時はものすごい集中していて、ゾーンに入っていた感じでした。森友哉(オリックス)選手がボールをキャッチャーミットに収めて、マスクをとって増田投手に駆け寄って行くシーンが大袈裟かもしれないですけど、あの時だけ選手の動きがものすごくスローモーションに見えました。あの優勝の瞬間だけゆっくりに感じましたね」。

 19年の西武の優勝実況から2年後の21年にヤクルトの優勝実況も経験した。同日のヤクルトは横浜スタジアムで行われたDeNA戦に勝利し、マジック対象チームだった2位・阪神が試合中だったため、横浜スタジアムのビジョンで阪神が敗れたのを受けてヤクルトのリーグ優勝が決まった。

 「西武の優勝実況の時は最後の4、5分を経て中継に乗ったんですけど、1試合まるまる中継した中で優勝実況がしたいと思っていました。その前年の2020年も優勝実況したいと思ったんですけど、叶わなかったんですね。21年は今年こそは、セ・リーグの優勝実況をしたいと思っていました。西武の時と同じマジック2というシチュエーションで来たので、これはあるかもしれないという思いで準備して臨んでいましたね」。

 ヤクルトが勝利してから少し時間が空いての優勝実況。「自分のテンションを最大限に持っていくのがコントロールするのが難しくて、待っています、いざ優勝が決まりました、ベンチから出てくるから自分の気持ちとしては盛り上がるんですけど、西武戦の時のように空振り三振、優勝のような、ベンチから全員出てきて優勝ということを伝えなきゃいけないので、イレギュラーで難しかったです」と、語った。

 19年、21年のリーグ優勝の実況を経て、「できればセ・リーグで1試合中継した中で、試合終了の瞬間に優勝が決まる実況をしたいなという思いがありますね」と、ますます優勝実況をしたいという思いが強くなった。

 前回21年リーグ優勝した時はコロナ禍だった。「球場の歓声とかも2021年の時とは比べ物にならないくらいのボリュームだと思うので、球場の雰囲気、優勝の興奮をリスナーの皆さんに伝えたいです。優勝実況できるチャンスがあると思うので、謙虚に落ち着いた心で、前のめりになりすぎず正確に伝えたいですね」。優勝実況できると信じて、今日も実況の準備、取材を行なっていく。

(ニッポン放送ショウアップナイター)