東京に拠点を置くAI企業「Sakana AI」が合計1億ドル(約144億円)超えの資金調達に成功したことを発表しました。Sakana AIにはNVIDIAも出資しており、NVIDIAのジェンスン・フアンCEOがコメントを寄せています。

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https://sakana.ai/series-a/

Sakana AIはGoogle出身のデイビッド・ハ氏とライオン・ジョーンズ氏が2023年に設立したAI企業です。Sakana AIの拠点は東京に設置されており、これまでに浮世絵を生成できるAI「Evo-Ukiyoe」や、実験から論文執筆までをAIで実行できる「AIサイエンティスト」など数多くの成果を発表しています。また、ジョーンズ氏は生成AIの基盤技術である「Transformer」の開発者の1人としても知られています。

実験と論文執筆だけでなく査読まですべてAIが行う「AIサイエンティスト」を日本のAI企業「Sakana AI」がリリース - GIGAZINE



そんなSakana AIが複数の出資元から合計1億ドル超えの資金調達に成功したことを発表しました。主な出資元は「New Enterprise Associates」「Khosla Ventures」「Lux Capital」で、出資元にはNVIDIAも含まれています。

また、Sakana AIはNVIDIAとの協力体制も発表しました。NVIDIAとの協力によって「NVIDIAのGPU技術にアクセスし、AI研究の限界を押し広げる」「NVIDIAが提供する日本のデータセンタへの早期アクセス権を獲得し、NVIDIAの最新技術を用いたAI開発において日本が競争上の優位性を確保できるようにする」「日本国内でイベントを開催したり教育機関へのアウトリーチを増やしたりすることでAIコミュニティを育てる」といったことが可能になるそうです。

NVIDIAのジェンスン・フアンCEOは「Sakana AIはNVIDIAの高速コンピューティングプラットフォームを用いて科学的発見の自動化および高速化を実現する最先端の基盤モデルを開発しており、日本におけるAIの民主化を促進しています」とコメントしています。また、Sakana AIのハCEOは「私たちは日本のSakana AIを世界クラスのAI研究機関に育てるために1億ドルを調達しました。私たちはAIの限界を押し広げていきます。Sakana AIはほとんどの世界レベル最先端AI研究機関と比べてはるかに高速に運営されています」と述べています。