パラリンピックのアーチェリー混合コンパウンド団体で金メダルを獲得したジョディ・グリナム【写真:Getty Images】

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パリ・パラリンピック

 パリ・パラリンピックのアーチェリー混合コンパウンド団体(車いす、立位など)で、妊娠7か月のジョディ・グリナム(英国)が、金メダルを獲得。英メディアは、大きなおなかをいたわりながら快挙を達成した彼女の喜びの声を伝えている。

 英公共放送「BBC」の公式インスタグラムは、ネーサン・マックイーンと共に金メダルを獲得したグリナムの写真とコメントを投稿。グリナムは、勝利の瞬間を「飛び跳ねて、泣いて、叫びたかったの」としながらも、「でも妊娠がかなり進んでいたから、現実的に一番良い選択肢はしゃがみこんで、少し休憩して、それからハグしたりすることだったわ」と振り返っている。

 先天性疾患の短合指症のため「腕の長さが異なり、肩から左の腰にかけてが未発達」だというグリナム。国際パラリンピック委員会(IPC)によると、史上初めて妊娠中であることを公表して今大会に出場した。混合団体の前に出場した女子コンパウンド個人では銅メダルを獲得。大会2個目のメダルは、悲願の金となった。

 大会前には、「私は、他の誰もが成し遂げたことのないことを達成することになるでしょう」と米メディアに語っていた31歳のグリナム。「より多くの妊婦が、トレーニングを続け、競技を続けられると理解することを願っているわ」という想いを見事に体現する快挙となった。

(THE ANSWER編集部)