アメリカの対米外国投資委員会(CFIUS)が、電気通信大手・T-Mobileに対し、6000万ドル(約88億6000万円)の罰金を科したことがわかりました。T-Mobileは2020年のSprintとの合併以前にCFIUSと国家安全保障協定を締結していましたが、機密データへの不正アクセスを防止できなかったこと、および迅速に報告しなかったことが協定違反のためです。

CFIUS Enforcement | U.S. Department of the Treasury

https://home.treasury.gov/policy-issues/international/the-committee-on-foreign-investment-in-the-united-states-cfius/cfius-enforcement



US fines T-Mobile $60 million over unauthorized data access | Reuters

https://www.reuters.com/business/media-telecom/us-committee-slaps-60-million-fine-t-mobile-over-unauthorized-data-access-2024-08-14/

米当局、Tモバイルに6000万ドルの罰金 データ不正アクセス巡り | ロイター

https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/OKZKRH4HKBNOZMGCV4VVOTI6IE-2024-08-15/

CFIUS Imposes $60 Million Penalty on T-Mobile for Unauthorized Da

https://natlawreview.com/article/cfius-fines-t-mobile-60-million-over-unauthorized-data-access-and-breach-response

CFIUSによると、T-Mobileは2020年に同じく通信大手だったSprintを合併して生じる事業体の外国での所有権に関連して、CFIUSとの間で国家安全保障協定を結んでいました。しかし、2020年8月から2021年6月にかけて、協定に反し、特定の機密データへの不正アクセスを防止するための適切な措置を講じていませんでした。また、不正アクセスがあったことについて、CFIUSへの迅速な報告を怠りました。

CFIUSは、T-Mobileによる協定違反はアメリカの国家安全保障に害を及ぼすものであると結論づけ、6000万ドルの罰金を科しました。この罰金は、CFIUSが過去に開示した罰金として史上最大額です。

通常、罰金を科された会社の名前を公表しませんが、T-Mobileについては買収に関する国家安全保障協定を順守するよう働きかけるために公表されたとのこと。

T-MobileはCFIUSと協力してコンプライアンス体制や責務を強化し、今後も協定を確実に順守するため政府と協力していくことを約束しました。