「韓国はもはやアジアの盟主ではない」 五輪金13個でも…弱体化する球技に地元紙「放送局は泣き叫んだ」
全体8位、13個の金を獲得しても…韓国が盛り上がらなかった理由
閉幕したパリ五輪で、韓国は全体8位となる13個の金メダルを獲得した。ただ今大会で大きな課題として残ったのが球技の弱体化。大半は予選で敗れ、本大会にたどり着くことさえできなかった。この現状は4年後も続くのではないかと、韓国紙「スポーツ朝鮮」が「全滅した球技種目、特段の措置なければ4年後も危険だ」という記事で憂えている。
記事は「最近、五輪の華はマラソンではなく球技種目だ。プロ選手たちの出場が許され、スーパースターの競技場になった」として、NBAのスターを揃えてバスケットボール男子を制した米国や、テニスの男子シングルスで金メダルを獲得したノバク・ジョコビッチ(セルビア)の活躍を伝えている。
一方で「韓国選手団とはあまりにも離れた、別世界の話だった」とも。パリ大会の団体球技のうち、韓国が出場できたのは女子ハンドボールだけだったからだ。特に「男子サッカーの本選進出失敗は衝撃的だった」としている。
Jリーグでもプレーしたファ・ソンホン監督率いるU-23代表はインドネシアに敗れ、1988年のソウル大会から9大会連続で出場してきた「縁が切れた」と伝えた。射撃やアーチェリーの大活躍も「期待以上の成績を収めたが、興行としては明らかに物足りなさがあった。今大会が例年に比べ注目度が落ちたのも、球技種目の脱落が大きかった。興業の牽引車だったサッカーの脱落で放送局は泣き叫んだ。五輪特需はなかった」と国内の“静けさ”を伝えた。
さらに問題なのは「球技の不振が、今回のパリだけに限られないという点だ」という。韓国の4大プロスポーツは国際競争力を失い続けていると指摘しており、東京五輪で4強のバレーボール女子はキム・ヨンギョンが代表を引退して以来「アジアでも強豪の座から降りてしまった」とし、男子バレー、バスケットボールも同じだとしている。
また、優れた資質を備えた若い有望株が、バレーやバスケよりサッカーや野球に向かう傾向があるという。選手の発掘が難しくなり、プロレベルに到達した選手は「激しい競争なしに、長い間選手生活を送ることができる」と構造的な問題を指摘している。その上「野球はWBCなどで不振を続けており、サッカーは今や五輪本戦進出を狙いにくい立場だ。多数の球技のレベルが上がっており、韓国はもはやアジアの盟主ではない」とした。
記事は「大きな変化がない限り、4年後のロサンゼルス五輪でも同じ惨事が起こる。国際競争力強化のための特段の措置が必要だ」としている。バスケットボールが日本と国際強化試合を行ったことを評価しているが「これだけでは十分ではない」という。「プロ選手は、高い年俸にふさわしい競技力を見せる努力をしなければいけない。国内での快適さから“井の中の蛙”に満足してはならない」と締められている。
(THE ANSWER編集部)