サムスンの新イヤホン、Proと無印どっちが自分に合ってる?
違いはこだわりの音質と、光るかどうかくらい…かな。
Samsung(サムスン)から新イヤホン、Galaxy Buds 3シリーズが発売されました。米GizmodoのDua Rashid記者がハンズオンして、Galaxy Buds 3とGalaxy Buds 3 Proの違いを検証していますので、サムスンスマホをお使いの方はぜひご確認ください!
今年のサムスンのプレスイベント、Samsung Unpackedは、すごく充実してました。現行の折りたたみでベストと言われるGalaxy Fold 5の後継、Galaxy Fold 6がリリースされたし、Galaxy Ringもついに登場したし、Apple Watch Ultra 2にそっくりなGalaxy Watch Ultraも発表されました。
そしてサムスンは最新イヤホン、Galaxy Buds 3シリーズもローンチしました。これまたAirPodsと見紛うデザインですが、180ドル(日本価格2万7500円)のベースモデル、Galaxy Buds 3(以下Buds 3)にもアクティブノイズキャンセリング(ANC)が入ってるのがApple(アップル)とは違います。
一方Galaxy Buds 3 Pro(以下Buds 3 Pro)は250ドル(同3万8500円)で70ドル(日本では1万1000円)の差がありますが、機能的には違いよりも同じ部分のほうが多いので、まずは共通点を確認していきましょう。
ANC、AI機能…共通点多し
Galaxy Buds 3シリーズは無印もProも24bit Hi-Fiオーディオで、音質的にはどちらも満足できるものです。前世代のGalaxy Buds 2 Proも24bitオーディオなので、今残ってるなかでHi-Fiじゃないのは99ドル(日本価格1万2925円)のGalaxy Buds FEのみとなりました。ただし要注意なのは、その音質はGalaxy S23以降のサムスンスマホとつないだときだけ(記事翻訳時点)ということです。こういう囲い込み手法も、Appleっぽいですね。
ANCは「安いほう」のモデルではパスされる方が多いですが、Galaxy Buds 3シリーズは両方で搭載しています。ただ、ベースモデルのBuds 3も180ドルとまあまあのお値段なので、ノイキャンくらい入れとくか、みたいな感じなのでしょう。またどちらのモデルも、アダプティブEQで自分の好きな音にできます。
さらにGalaxy AIによる機能がいろいろ入ってる点も共通です。Galaxy Z Fold 6やGalaxy Flip 6のリスニングモードでは、音声からのリアルタイム翻訳機能が使えます。音声コマンドでも(英語か韓国語のみですが)操作できるので、ハンズフリーで音楽を一時停止したり、音量を変えたりできます。
デザイン的には、Buds 3・Buds 3 Proともに、AirPodsの「ステム」みたいなイヤホン部分から下に伸びる棒みたいパーツがあります。これはGalaxy Buds 3シリーズにおいては「ブレード」と呼ばれ、少しでもAirPodsっぽさを打ち消すためか、独特のとがった形状になってます。ブレードをピンチしたり上下にスワイプしたりすることで、音量などの操作ができます。
またBuds 3・Buds 3 Pro両方とも、イヤホンとしての防塵防水性能はIP57(充電ケースは別)で、ちょっとくらいの水ハネや汗には耐えられます。急速充電やワイヤレス充電も、Buds 3・Buds 3 Proともに可能です。
オンイヤー or インイヤー
インイヤー型イヤホンが苦手な人なら、耳の穴の入り口にはまるオンイヤー型のBuds 3がいいと思います。Buds 3 Proはインイヤー型なので、散歩するときに着けてみたんですが、私の場合何秒かごとにイヤホンを耳に押し込まないと外れてしまいました。
ライフスタイルも考慮したほうがいいでしょう。Buds 3はオープンタイプなので周りの状況を取り込めて、ランニングやアウトドアにぴったりです。実際にランニングでは試してないんですが、通勤で地下鉄に乗ったり街を歩いたりするとき、周りの音を完全に遮断はしないところがいいと感じました。ANCのせいで電車の大事なアナウンスを聞き逃したことがあるので、音楽を聞きながらも周囲の状況を把握できるのは重要だと思います。
ちなみにBuds 3 Proには「アンビエントモード」があるので、周りの音を取り込みたいときはそれを使えばOKです。一方Buds 3にはアンビエントモードがないというより、デフォルトが実質アンビエントモードなので、それの有無で選ぶ必要はありません。
音で選ぶならBuds 3 Pro
とにかく多機能なほうが安心という人は、Galaxy Buds 3 Proを選んどけば間違いないでしょう。外見的にも、Buds 3 Proはケースから出し入れするときにブレード部分が光ったりしてファンシーです。このライトのために70ドルの差額を払うってものではないでしょうけどね。
もっと大事なことは、音質で妥協したくない人には、Buds 3 Pro一択ってことです。Buds 3もBuds 3 Proも24bit・96KHzの音ですが、Buds 3 Proはデュアルアンプ、平面ツイーター搭載の2ウェイスピーカーなんです。ツイーターによって高音がきれいに、アンプでよりリッチでクリアな音になっています。
その違いは、ちょっとハンズオンした程度でも驚くほどはっきり感じられます。音楽のディテールを聴き比べたいときはAnjunadeepの曲をよく聴くんですが、Buds 3 Proでは高音がクリアで、かつ音量を上げてもシャープすぎることがなく、中音もバランスが取れてリッチです。ただ低音は、専用ウーファーがあるわりにはそんなに違いがわからなかったので、ハードコアな低音を追求する人には物足りないと思います。
Buds 3、Buds 3 ProともにANC搭載ですが、Buds 3 ProではGalaxy AI活用のアダプティブANCが使えます。これは、突然のサイレンや、ガヤガヤする音、人間の声、などなどを検知して、必要に応じて音量調節できるということです。
ただ純粋なANCという意味では、Buds 3とBuds 3 Proの違いは感じませんでした。たとえばBuds 3 Proを着けてガヤガヤするトレーダー・ジョーズに入っていっても、突然ノイズキャンセリングが強くなる感じもなかったし、逆にお店を出るときに弱くなる感じもありませんでした。でももっと時間をかけてテストしたら、違う結論になるのかもしれません。
もうひとつテストできていないのは、バッテリーです。ケース込みでのバッテリー駆動時間は、Buds 3はANCオンで24時間、オフで30時間持つとされ、Buds 3 Proはそれぞれ26時間と30時間です。無印とProの差があまりないので、これも70ドルの差額の理由にはならなそうですね。
どっちを選ぶべき?
とりあえずの結論ははっきりしています。Buds 3 Proは、音の違いのために70ドル追加してもいいって人に向いています。でも無印Buds 3の音もいいので、通勤や運動用に、「そこまで高くない」みたいなイヤホンが欲しい人にはいいと思います。どちらもANC搭載です。
Buds 3にはBuds 3 Proほどの機能がありませんが、その分70ドル安くなっています。別にワイヤレスイヤホンに最高の音とかライティングは求めないって人は、Buds 3で問題ないはずです。バッテリーライフ、防塵防水性能、ワイヤレス充電、急速充電、AI機能の一部、カスタムEQ…と、Buds 3とBuds 3 Proはほとんどそっくりで、違いのほうが少ないくらいなので。
Samsungのイヤホン新モデル「Galaxy Buds3」が完全にAirPods