新築戸建てのマイホームを建てた数年後、アリが大量発生!行列をたどってわかった“まさかの原因”
日本全国で問題となっている「空き家」。2023年の調査(令和5年住宅・土地統計調査住宅数概数集計(速報集計)結果/総務省)では、全国の空き家は900万戸にも及ぶという結果が出ています。
空き家に関するトラブルも数多くありますが、今回は虫関係のトラブルに遭遇したというカスミさん(仮名・38歳)の体験を紹介します。
◆隣に優しいおばあさんが住む新築物件を購入
子どもが生まれ、そろそろ戸建て物件を購入しようと探していたカスミさん。新築の戸建て物件が予算内で建売販売されていたため内見に行くと、高齢のおばあさんが話しかけてくれたそうです。
「85歳だというお隣のおばあさんは、15年前にご主人が亡くなってから一人暮らしをしていると言っていました。3人の子どもたちも一緒に住んでおらず、孫たちはもう大きくなったからあまり来てくれないと寂しそうに話していたんです。
私の子どもはまだ生後半年だったので話している最中に泣き出したのですが、『元気な証拠だよ』とにこやかに言ってくださったので、ここなら安心して子育てができそうだと夫と話しました。」
予算や立地、間取りなどの条件も合い、購入を決めたカスミさん夫婦。内見から約半年後に入居したそうです。
◆引っ越してすぐに隣が空き家に
「お隣のおばあさんに引っ越しのあいさつに行くと私たちのことを覚えてくれていて、すごく喜んでくださったので『ここに決めてよかった』と思いました」
しかし、その一カ月後、おばあさんが体調を崩したようで入院することに。急激に悪化していき、翌月には亡くなってしまったのです。
「おばあさんが亡くなったとき、おばあさんの長男だという方があいさつに来てくれたんです。おばあさんが『隣に明るい夫婦と元気な赤ちゃんが引っ越してきてくれた』と話していたと聞き、もっとおばあさんとお話をしたかったと思いました。
長男の方が言うには、定期的に掃除には来る予定だが空き家になってしまうとのことでした。いずれは自分たちが引っ越してきたいそうですが、仕事の関係でまだ10年くらいは難しいと言っていました」
◆ゴミ箱を埋め尽くすほどのアリが!
最初は月に一度くらいの頻度で来ていた男性も、いつの間にか三カ月に一度、半年に一度となり、二年後にはほとんど来なくなりました。
隣家に雑草が生い茂っていく様子を見ながらも、カスミさんは何もできないのでモヤモヤしていたそうです。
そんな夏のある日、家の中にアリが侵入していることに気づいたのです。
「最初はゴミ箱にアリが数匹いる程度だったのですが、一週間後にはアリの行列が侵入するようになったんです。家の中に駆除スプレーを撒きたくないし、子どもがまだ小さいため駆除用のエサを置くと食べてしまう恐れもあったので、見つけたら掃除機で吸い取るようにしていたのですが、いたちごっこで……。
仕事から帰ってくると、ゴミ箱にびっしりとアリが出入りしているのを見たときは発狂しそうでした」
なかなか減らないアリにしびれを切らしたカスミさんは、アリの行列をたどって発生源を見つけに行くことに。すると、隣の空き家からアリが出てきていることに気づいたそうです。
◆今年の夏もアリが発生するか心配……
「発生源はわかったものの、自分の家の敷地内ではないため勝手に入って駆除することもできなくて、途方にくれました。長男の方もいつ来るのかわからないので苦情も言えなくて。
結局、自分の家の庭先に駆除用のエサを置いて様子を見ることにしました」
それから徐々にアリの数は減っていき、涼しくなる頃にはアリの姿は一切消えたそうです。
「駆除剤の効果か季節的な要因なのかわからないですが、アリがいなくなって一安心しました。でも、これは去年の話なので、今年もまたアリが大量発生したらどうしようと思っています。次こそ、長男の方に伝えて対応してもらわないと」
と話すカスミさん。
今回はアリでしたが、空き家はゴキブリやシロアリなどの害虫が発生することもあるため、空き家の周辺に住んでいるときには注意したいですね。
<取材・文/nami イラスト/ズズズ@zzz_illust>
【nami】
3人の子をもつママライター
空き家に関するトラブルも数多くありますが、今回は虫関係のトラブルに遭遇したというカスミさん(仮名・38歳)の体験を紹介します。
◆隣に優しいおばあさんが住む新築物件を購入
子どもが生まれ、そろそろ戸建て物件を購入しようと探していたカスミさん。新築の戸建て物件が予算内で建売販売されていたため内見に行くと、高齢のおばあさんが話しかけてくれたそうです。
私の子どもはまだ生後半年だったので話している最中に泣き出したのですが、『元気な証拠だよ』とにこやかに言ってくださったので、ここなら安心して子育てができそうだと夫と話しました。」
予算や立地、間取りなどの条件も合い、購入を決めたカスミさん夫婦。内見から約半年後に入居したそうです。
◆引っ越してすぐに隣が空き家に
「お隣のおばあさんに引っ越しのあいさつに行くと私たちのことを覚えてくれていて、すごく喜んでくださったので『ここに決めてよかった』と思いました」
しかし、その一カ月後、おばあさんが体調を崩したようで入院することに。急激に悪化していき、翌月には亡くなってしまったのです。
「おばあさんが亡くなったとき、おばあさんの長男だという方があいさつに来てくれたんです。おばあさんが『隣に明るい夫婦と元気な赤ちゃんが引っ越してきてくれた』と話していたと聞き、もっとおばあさんとお話をしたかったと思いました。
長男の方が言うには、定期的に掃除には来る予定だが空き家になってしまうとのことでした。いずれは自分たちが引っ越してきたいそうですが、仕事の関係でまだ10年くらいは難しいと言っていました」
◆ゴミ箱を埋め尽くすほどのアリが!
最初は月に一度くらいの頻度で来ていた男性も、いつの間にか三カ月に一度、半年に一度となり、二年後にはほとんど来なくなりました。
隣家に雑草が生い茂っていく様子を見ながらも、カスミさんは何もできないのでモヤモヤしていたそうです。
そんな夏のある日、家の中にアリが侵入していることに気づいたのです。
「最初はゴミ箱にアリが数匹いる程度だったのですが、一週間後にはアリの行列が侵入するようになったんです。家の中に駆除スプレーを撒きたくないし、子どもがまだ小さいため駆除用のエサを置くと食べてしまう恐れもあったので、見つけたら掃除機で吸い取るようにしていたのですが、いたちごっこで……。
仕事から帰ってくると、ゴミ箱にびっしりとアリが出入りしているのを見たときは発狂しそうでした」
なかなか減らないアリにしびれを切らしたカスミさんは、アリの行列をたどって発生源を見つけに行くことに。すると、隣の空き家からアリが出てきていることに気づいたそうです。
◆今年の夏もアリが発生するか心配……
「発生源はわかったものの、自分の家の敷地内ではないため勝手に入って駆除することもできなくて、途方にくれました。長男の方もいつ来るのかわからないので苦情も言えなくて。
結局、自分の家の庭先に駆除用のエサを置いて様子を見ることにしました」
それから徐々にアリの数は減っていき、涼しくなる頃にはアリの姿は一切消えたそうです。
「駆除剤の効果か季節的な要因なのかわからないですが、アリがいなくなって一安心しました。でも、これは去年の話なので、今年もまたアリが大量発生したらどうしようと思っています。次こそ、長男の方に伝えて対応してもらわないと」
と話すカスミさん。
今回はアリでしたが、空き家はゴキブリやシロアリなどの害虫が発生することもあるため、空き家の周辺に住んでいるときには注意したいですね。
<取材・文/nami イラスト/ズズズ@zzz_illust>
【nami】
3人の子をもつママライター