俳優・中村靖日さん、51歳で急逝 名バイプレイヤー突然の訃報に「残念でしょうがない」「いい味出してたのに」
名バイプレイヤーとして知られた俳優の中村靖日(なかむら・やすひ)さんが、2024年7月10日に急性心不全のため亡くなった。51歳だった。訃報は14日に発表された。
中村さんは「医龍 -Team Medical Dragon-2」「リッチマン、プアウーマン」「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー」、連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」「ごちそうさん」など、幅広い作品に出演し、名脇役として存在感を見せてきた俳優だ。
「急な訃報にご親族並びにスタッフ一同、未だ現実を受け止めることができない状況」
所属事務所zazous(ザズウ)の公式Xアカウントが14日、「弊社所属の中村靖日が2024年7月10日に急性心不全にて急逝致しました」と訃報を伝えた。
「急な訃報にご親族並びにスタッフ一同、未だ現実を受け止めることができない状況でございます。大変残念でなりません」
中村さんの歩みを「歳を重ねてきても清く透明感がある稀有な存在の役者でした」と振り返り、「役者として多くの作品に恵まれましたこと、故人にかわり御礼申し上げます。生前に皆さまから賜りました多大なる応援とご厚情に深く感謝し、哀悼の意を表するとともに謹んでお知らせ申し上げます」と感謝をつづっている。
突然の訃報に悲しむファンからは、中村さんの出演作とともに故人をしのぶ声が多く寄せられている。
「中村靖日さん マイ☆ボス マイ☆ヒーローで長瀬さんに『あのとっちゃんボーヤ』と言われてた教師役が多分私の初中村さんでした」
「どのドラマに出演されていても靖日さんの存在はキラリと光る名バイプレイヤー。今だに受け止められず居ます。悲しい 中居くんのATARUの犬飼さんが好きでした...悲しい」
「20年以上前だったか、たまたま渋谷に行っていた時『運命じゃない人』の舞台挨拶があると知った。全く知らない作品・出演者だったけれど興味本位で映画館へ。あんな映画を観たのは初めてでとっても感激しました だからこそ色々な作品に出演されるにつけ小さな私の自慢でした」
「爺さんになったあなたと撮影したら。きっと楽しかった」
芸能関係者からも惜しむ声が上がっている。
『舞台 PSYCHO-PASS サイコパス Virtue and Vice 3』公式Xは、「井口匡一郎役 中村靖日さんについて」として中村さんへの感謝を伝えた。
「唯一無二の俳優として本作においても靖日さんにしか出来ない井口という愛されるキャラクターを演じてくださいました。何よりも、ひたむきに芝居に向き合う姿勢に、誰もが心打たれました。あまりの突然のことに、カンパニー一同まだ整理がついていません」
映画監督の犬童一心氏は「頼りにして、ずっと一緒に歳をとりながら、再会を繰り返すと思い込んで。すごくお爺さんになって、爺さんになったあなたと撮影したら。きっと楽しかった」と別れを惜しんだ。
映画監督の豊島圭介氏は、過去の写真を公開し「つい先日、靖日がポストしていた写真。30年前。田村正毅さんが撮影技師を、靖日がローダーをやった『明るい場所』の現場。靖日は見た目がほとんど変わってないな。ご冥福をお祈りします」と寂しさを滲ませた。
ドラマ・映画のプロデューサーで映画監督の山口雅俊氏は「中村靖日さんが亡くなった」として、中村さんの出演作を振り返った。
「ドラマ『闇金ウシジマくん』season1小堀 映画『カイジ 人生逆転ゲーム』鉄骨から落ちる男 そしてドラマ・映画『おいハンサム‼︎』小浦さん 武田玲奈さん、野波麻帆さん、山中聡さんとの雪の日の撮影は忘れられない かけがえのない役者だった」
俳優の三宅弘城さんは「靖日くん、安らかに。『世田谷カフカ』忘れられない。それにしてもみんな早いよ...」と突然の別れに驚きをあらわにした。
ドラマプロデューサーの倉崎憲氏は「中村靖日さん、あまりにも突然すぎる。『メイドインジャパン』で助監督だった自分にも優しく接して下さり、その後も何度かご飯に連れて行って下さった。『エール』では演出週にご出演いただいた。いつも丁寧に話す人で、大好きでした。もう話せないのが信じられないです」と思い出を振り返っている。