家の中のものをこれ以上増やしたくないというときは、「失敗しない選び方」が大切です。シンプルで質の高い暮らしを目指すエッセイストで50代の金子由紀子さんの自宅は、シンプルながらも選び抜かれたものが揃っています。そんな金子さんのに「もの選びのルール」と「家にものを増やさないコツ」を伺いました。

もの選びのルール:壊れても買い直したくなるほど手になじむもの

手になじむものは修理しながら愛用します。

【写真】大きさで揃えたお気に入りの食器

●フィスラーの圧力鍋とビタクラフトの鍋

ビタクラフトの鍋はこげつきにくく、ご飯も炊けてケーキも焼ける万能選手。

「手入れしながら30年以上大事に使っています」

●刃物フルカワの牛刀

「はがねの包丁は月1回研いで切れ味をキープ」

●大木製作所のピンチハンガー

「ピンチハンガーは割れた洗濯バサミを交換して使い続けています」

●木製ハンガーと無印良品のアルミハンガー

「ハンガーはボトムスもかけられるように洗濯バサミを取りつけました」

もの選びのルール:好きと思えるなら冒険してもいい

子どもが独立して余裕が生まれた今は、好きなものは「増えてOK」としています。

●大きさでそろえた器

「以前は器も白で統一していたけど、今は色や柄のあるものをそろえるのが楽しい」

ただ、サイズは15cmと19cmに統一。そうすることで、色がばらばらでも使いやすく、収納もしやすいそう。

●布問屋で買った衣類用の布

「趣味の洋裁に使う布を集めるのも最近の楽しみのひとつ」

●鴨川シーワールドのタコのぬいぐるみ

「ひと目ぼれしたぬいぐるみも暮らしのうるおいに」

【金子流】家にものを増やさないコツ

金子さんに「家にものをふやさないコツ」を3つお聞きしました。

●コツ1:おトクとおすすめには手を出さない

「安いから」という理由では買わない。

「一見おトクに見えても、もともと欲しいものでなければ、結局は使わないことがほとんどです」

●コツ2:買うときは手に取ってから

買うときはネットではなく、店頭でサイズや触り心地を確かめる。

「検討段階ではネットを見ますが、最後はじかに触れてから決めます」

●コツ3:手放すときは理由を書き出す

使わなかった理由や買ったときの値段を書き出し、「なぜ捨てるのか」を明確に。

「文字にして失敗と向き合い、次の買い物に生かします」