謎の「白バイコスプレおじさん」 は違反? 警察”風”の白バイク×青ユニフォームで話題に…現状は? 法律的にはセーフ? 元警察官が解説
「白バイコスプレおじさん」に対してはSNS上で意見が真二つ!
以前、白バイ隊員に似た格好をした男性ユーチューバーが交通監視をおこなう動画が話題になりました。
通称「白バイコスプレおじさん」とも呼ばれていますが、その後どうなったのでしょうか。
【画像】青い服に白いバイク… 道脇に立ってたら… 画像を見る!(46枚)
2024年6月、ユーチューバーの男性が白色ヘルメットに上下青色ジャージ、反射ベスト、黒色ブーツなどの白バイ隊員に似た格好で道路脇に立ち、交通監視をする動画を投稿して話題となりました。
同動画においては白色のバイクを道路脇に停め、男性がヘルメットに設置されたマイクに手を当てて話したり、指さし確認をしたりする様子などがおさめられています。
また男性の影響なのか、通行する車両がスピードを落とす・車間距離を空けるなどの状況もみられました。
この動画に関してはSNS上において「これで事故は確実に減るだろうし素晴らしい活動だと思う」「人の心理をついたすごくいい交通安全運動ですね」「信号機のない横断歩道付近でやったら効果的かも」など好意的な声が寄せられています。
その一方で、「個人的には誤解を招くからやめた方が良いと思う」「着てる本人が私服だと主張しても周りに誤解を与えていたらアウト」「白バイのコスプレする前に本物の白バイ隊員になれば良かったのに」など、男性の行動に疑問を抱く声も聞かれました。
ネット上では「白バイコスプレおじさん」とも呼ばれていますが、その後はどうなっているのでしょうか。
そもそも男性の動画が大きく注目されたのは某テレビ番組で紹介されたことがきっかけです。
番組では弁護士が「警察官に見える姿で外出することは法に触れる可能性がある」との見解を述べたこともあり、男性の行為に対して賛否の声が上がるようになりました。
具体的には軽犯罪法に抵触するおそれがあり、同法第1条 第15号では次の条文に該当する人を「拘留または科料に処する」と規定しています。
「官公職、位階勲等、学位その他法令により定められた称号若しくは外国におけるこれらに準ずるものを詐称し、又は資格がないのにかかわらず、法令により定められた制服若しくは勲章、記章その他の標章若しくはこれらに似せて作った物を用いた者」
簡単に言うと警察官や消防士、自衛官などになりすましたり、周囲から本物と間違えられるような制服やバッジ(階級章)などを身につけたりすることが禁止されています。
さらに制服そのものでなくても、服の色や形状、使用されたときの状況などから警察官と誤認されるようなものであれば、軽犯罪法の対象となるケースもあります。
ただし海外の警察官の格好や、おもちゃの制服など明らかに偽物と分かる場合には、この法律の適用はありません。