Photo: 照沼健太

iPhoneにLeica(ライカ)カメラを載せてくれ〜。

先日リリースされた、カメラブランド・Leica(ライカ)のiPhoneアプリ「Leica Lux」と、Leicaカメラ搭載というか「カメラにスマホ機能が付いている」と評判の「Xiaomi 14 ULTRA」で撮り比べをしてみました。

ちなみに僕は、これまで「Leica M10-P」、「Leica Q2」、「Leica Q3」、「Leica SL」、「Leica SL2-S」とライカのカメラを複数機種使ってきたので(フイルム機は割愛)、比較的「ライカっぽさ」を体で覚えている方だと思います。その経験も含め、今回の比較をお届けします。

細かい条件としては、「Leica Lux」を動かしているiPhoneは最新のiPhone 15 Pro Max。どちらも無加工(撮って出し)。「Leica Lux」のライカルック(色味)は「Leica STD」。「Xiaomi 14 ULTRA」は「Leicaオーセンティック」を使いました。

結論:一目瞭然で違います

クイズです。

どっちがiPhoneで「Leica Lux」アプリを使って撮った写真で、どっちが「Xiaomi 14 ULTRA」で撮った写真だと思いますか?

Photo: 照沼健太
Photo: 照沼健太

1枚目が「Xiaomi 14 ULTRA」撮影です。

これはもう「どっちがLeicaっぽいかどうか」以前に、「Xiaomi 14 ULTRA」のカメラが素晴らしすぎますね。

ポートレートモードじゃないのに、被写体が浮き上がるような背景ボケが出て、とてもスマホで撮った写真とは思えません。

気になるのは、どちらもEV-0.7で撮ったのに、「Leica Lux」+iPhoneはまだまだ明るい点。Xiaomi 14 ULTRAの「Leicaオーセンティック」は強めのビネット(写真の周辺が暗くなる効果)がかかるのでその影響もあると思いますが、全体的にiPhoneカメラ自体が明るい写真になる印象があるので、そのせいかも?

ライカアプリがよさそうなシーンもある

Photo: 照沼健太
Photo: 照沼健太

続いてこちら。

さっきよりはわかりづらいのではないかと思いますが、1枚目が「Leica Lux」+iPhoneです。

描写自体は断然2枚目の方が美しいと思いますが、全体のフィルムっぽい落ち着いた雰囲気は「Leica Lux」撮影写真の方が好きという方も多いのでは? 個人的には、ライカカメラで絞り込んで撮影した写真に、フィルム風のフィルターをかけた印象に近いと思いました。

Photo: 照沼健太
Photo: 照沼健太

もうお分かりいただけているかと思いますが、1枚目が「Xiaomi 14 ULTRA」です。

遠景でもけっこう違います

Photo: 照沼健太

近い被写体を撮影するとセンサーサイズの差が出てしまうので、遠景を撮ってみました。

これはわかりづらいのでは?

正解は、1枚目が「Leica Lux」+iPhone。大きな差としてはシャドウですね。ギリギリまで引き締めている印象です。

Photo: 照沼健太
Photo: 照沼健太

これも違いがわかりづらいかと思いますが、ビネットの影響もあって全体のトーンが美しいグラデーションを描いているのは2枚目ですよね。

2枚目が「Xiaomi 14 ULTRA」です。

テーブルフォトの例

Photo: 照沼健太
Photo: 照沼健太

そしてより身近な感じのテーブルフォトも撮り比べてみました。

階調、ホワイトバランス、解像感どれをとっても1枚目の方が美しいですよね。

1枚目が「Xiaomi 14 ULTRA」です。

ポートレートモードはボケに注目

Photo: 照沼健太
Photo: 照沼健太

最後はポートレートモードでの比較です。

条件を揃えるため、どちらも50mmのf2設定にしています。

1枚目が「Xiaomi 14 ULTRA」。 「Leica Lux」はポートレートモード限定で使える、ライカレンズのエミュレーションも売りの一つなのですが、今回は「Noctilux 50mm f1.2 ASPH.」という本物は120万円近くするレンズのエミュレーションを使いました。

見比べてすぐに気がつくのが、同じ50mm f2でもボケ量がだいぶ違うということ。

ボケの量は好み次第かと思いますが、ストロー部分に注目してみると「Xiaomi 14 ULTRA」の方がボケの適用が自然です。 どちらが美しいかと言えば1枚目ですが、この比較については「Leica Lux」の落ち着いた描写がライカ的な感じもします。

検証そっちのけで、次のiPhoneのカメラに期待したい気分

というわけで、「Leica Lux」と「Xiaomi 14 ULTRA」をサイドバイサイドで比較してみたのですが、正直「Leicaっぽいかどうか」をすっ飛ばすくらい、ハードウェア的な部分でカメラ性能が違いすぎました。

「Leicaらしさ」を「高性能なレンズが生み出す立体感」と定義するならば、やっぱりダントツで「Xiaomi 14 ULTRA」の方がライカっぽいかなと思います。

ただし、今回使って思ったのは「Leica Lux」自体がポートレートモードをデフォルトとして使うことを想定したアプリなのでは?ということ。

レンズエミュレーションが目玉ということも含め、「iPhoneの小さなセンサーでLeica的な美しい立体感を生み出すために、できるだけ自然なポートレートモードを作りたい」という発想のアプリなのかも。

個人的にはiPhone以外のスマホをメインにする選択肢はほぼないので、iPhoneに「Xiaomi 14 ULTRA」並みのカメラを載せたガチのProモデルを出して欲しいなーと強く思わされる結果でした。

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