出演作続く吉川愛が自己分析する“強み”とは? 「それが活きているのかなとは思います」
●役作りで細かくディスカッション「本当にアイデアの出し合いですね」
7月7日から放送がスタートする読売テレビ・日本テレビ系日曜ドラマ『降り積もれ孤独な死よ』(毎週日曜22:30〜)。
原作は講談社「マガジンポケット」で連載中のマンガ『降り積もれ孤独な死よ』(原作・井龍一氏、漫画・伊藤翔太氏)。ひと気のない一軒のとある屋敷で13人の子どもの白骨死体が見つかった、通称・灰川邸事件から、物語は動き出すといった内容だ。
今回、同作で謎の女性・蓮水花音(はすみ かのん)を演じる吉川愛に、現場の雰囲気や主演を務める成田凌の座長っぷりをインタビュー。出演作が続く吉川は、自身の俳優としての強みをどのように考えているのかについても話を聞いた。
○蓮水花音の“普通と少し違う部分”をどう演じるか
――吉川さんが演じる蓮水花音はどんな役でしょうか?
とある屋敷に住んでいた女の子なのですが、そこで事件が起きて、冴木さん(成田凌)と出会って……という役です。キャラクター的には、ミステリアスな部分があり、突発的な行動を起こしてしまうような、つかめない女の子です。はたから見ると「なんで今この行動するの?」「なんでこんなことを言うんだろう?」と思うような、少しズレた部分がありますが、根は強く、優しい子だと思っています。
――演じるとなると、難しそうですね。
普通と少し違う部分を、どこまでうまく見せるかは難しいです。監督と本当に細かくお話し合いをさせていただいて演じています。
――共感する部分はありますか?
あまり共感はできないですし、共感できる方が多いとは思わないです。ベースは普通なのですが、本当にちょっとしたところがズレている感じがあって。彼女にとっては良いところでもあり悪いところもあると思うのですが……。
――細かくお話ししていると言うのは、理解し難いからというのもあるんでしょうか?
そうですね。「普通ここで笑わないよね」というときに楽しそうにしているようなキャラクターなので、彼女自体はそれが正常でも、私たちから見ると「なんでこの子、平気でこんなことをしているのかな?」と思う部分があります。それもあって台本を読み込んでどう演じるかを考えたり、監督と話し合ってミステリアスすぎないようにしています。あまりに不思議な感じを出しすぎると、距離が離れてしまう気がするので、本当にアイデアの出し合いですね。
○成田凌や黒木メイサが急に筋トレ!?
――成田さんとも細かく演技についてディスカッションするのでしょうか?
成田さんとは、そこまで細かく打ち合わせはせず、その場、その場でお互い読み取り合いながら演じている感じです。あまり話してしまうと、お互いのキャラクター自体を理解してしまうかなと思って。でも、それもあっていい感じに少しズレているところがお互いにあると思います。それが視聴者の方には、まさに登場人物たちの世間とのズレを垣間見ていただける部分にもなるのではないかなと思います。
――成田さんの印象、座長っぷりも教えてください。
独特の空気感をお持ちの方だと思います。役ではなく、現実では成田さんの方がすごく不思議な方……(笑)。座長としては「自分たちで、やりたいようにやってこ」という感じで。その結果、みんなの素が出ていて現場も穏やかな空気が流れています。
――成田さんのどんなところが不思議なのでしょう?
急に筋トレを始めるんです(笑)。黒木(メイサ)さんと野間口(徹)さんと成田さんが一緒のシーンがあり、私はそれを少し離れたところから見ていたのですが、そのときに黒木さんと成田さんが急に筋トレをし始められて。隙あらば筋トレをしていらっしゃるんです。バナナを食べていたり、プロテインを飲んでいたり、筋肉についてずっと考えている方だなって思います。
●吉川愛のMBTIは? 「たしかに当てはまる」
――他の共演者の方とのエピソードも教えてください。
萩原(利久)さんは約4度目の共演なので、もうマイメンくらいの気持ちです。他の方ははじめましての方が多いのですが、すんなり打ち解けられたので、今はずっとMBTIの話をしています。イマドキですよね。
――ちなみに吉川さんのMBTIは何ですか?
INFP-Tです。日本人に一番多いと言われているMBTIなのですが、最後にTがつく方はネガティブなんですって……。たしかに当てはまるなと思いながら見ています。
――現場の雰囲気についても教えてください。
作品自体は、すごく緊張感がありますが、個性的なスタッフさんが多く、現場はいつも楽しいです。キャストの方々はすごくまったりしていますね。シーン的にはあまり笑ったり冗談を言い合ったりするシーンはありませんが、裏ではマイペースに笑い合っています。
――それはどうやって切り替えているのでしょうか?
直前までたわいもない話をしているので、「よーい、スタート!」がかからないと切り替わらないです……。
○出演作続く吉川愛の強みは?
――出演作続きの吉川さん、俳優としての強みはどんなところだと自己分析されていますか?
特に考えたことはないのですが、いろんな役を演じられるところは、この仕事の強みだなと思います。私自身の強みをあげるとするなら……人物についてすごく考える事かなと思います。「この方は今、話しかけてほしくないんだな」とか「お腹すいてのかな」とか。人のクセを見つけるのが得意です。それが活きているのかなとは思います。
――今回の現場で見つけた、共演者の方のクセはありますか?
あります! 成田さんは、立ち位置を印するバミリを、一度通り越してから、バミリの位置に戻るんです。ご本人は気づいていなかったようなのですが、マネージャーさんは「たしかに〜!」と笑っていました。
――昔から人のことは観察しがちなのでしょうか? それともこの仕事を始めてから?
小さい頃から人の顔色をうかがいがちな一面はあったかもしれません。いろんな役をやるからこそ、分析が必要なので、そういう意味ではよかったのかなと思います。
――撮影がお休みの日は、どのようにリフレッシュされていますか?
温泉に行きます。温泉と岩盤浴が大好きなので、いいリフレッシュになっています。最近、幸せと思う瞬間には、「幸せ」って口に出そうと思っていて。それから幸せをより感じられるようになったと思います。
――今年25歳になる吉川さん。次の節目である30歳までにやりたいことはありますか?
スカイダイビングをやりたいです!
――お仕事では何かありますか?
愛犬と仕事をしてみたいです。プロの方に我が子を美しく撮ってほしいですね。キレイに撮ってもらって、飾りたいです。
――最後に、視聴者の皆さんにドラマの見どころを教えてください。
一人ひとりが深く考えながら、それぞれの役と向き合うシーンが多いので、頭の中をぐるぐるさせながら演じています。「観て良かった」と毎話思っていただけるような、続きがどんどん気になる作品なので、ぜひ1人でも多くの方に観ていただけるとうれしいです。
■プロフィール
吉川愛
1999年10月28日生まれ、東京都出身。2022年、ヒロインを演じた映画『ハニーレモンソーダ』で第45回日本アカデミー賞新人賞を受賞。近年の主な出演作は、『明日、私は誰かのカノジョ』(MBS・TBS系)、『純愛ディソナンス』(フジテレビ系)、『マルス-ゼロの革命-』(テレビ朝日系)、『街並み照らすヤツら』(日本テレビ系)など。Amazon Originalドラマ『僕の愛しい妖怪ガールフレンド』ではヒロインを好演し、激しいアクションにも挑んでいる。
7月7日から放送がスタートする読売テレビ・日本テレビ系日曜ドラマ『降り積もれ孤独な死よ』(毎週日曜22:30〜)。
原作は講談社「マガジンポケット」で連載中のマンガ『降り積もれ孤独な死よ』(原作・井龍一氏、漫画・伊藤翔太氏)。ひと気のない一軒のとある屋敷で13人の子どもの白骨死体が見つかった、通称・灰川邸事件から、物語は動き出すといった内容だ。
○蓮水花音の“普通と少し違う部分”をどう演じるか
――吉川さんが演じる蓮水花音はどんな役でしょうか?
とある屋敷に住んでいた女の子なのですが、そこで事件が起きて、冴木さん(成田凌)と出会って……という役です。キャラクター的には、ミステリアスな部分があり、突発的な行動を起こしてしまうような、つかめない女の子です。はたから見ると「なんで今この行動するの?」「なんでこんなことを言うんだろう?」と思うような、少しズレた部分がありますが、根は強く、優しい子だと思っています。
――演じるとなると、難しそうですね。
普通と少し違う部分を、どこまでうまく見せるかは難しいです。監督と本当に細かくお話し合いをさせていただいて演じています。
――共感する部分はありますか?
あまり共感はできないですし、共感できる方が多いとは思わないです。ベースは普通なのですが、本当にちょっとしたところがズレている感じがあって。彼女にとっては良いところでもあり悪いところもあると思うのですが……。
――細かくお話ししていると言うのは、理解し難いからというのもあるんでしょうか?
そうですね。「普通ここで笑わないよね」というときに楽しそうにしているようなキャラクターなので、彼女自体はそれが正常でも、私たちから見ると「なんでこの子、平気でこんなことをしているのかな?」と思う部分があります。それもあって台本を読み込んでどう演じるかを考えたり、監督と話し合ってミステリアスすぎないようにしています。あまりに不思議な感じを出しすぎると、距離が離れてしまう気がするので、本当にアイデアの出し合いですね。
○成田凌や黒木メイサが急に筋トレ!?
――成田さんとも細かく演技についてディスカッションするのでしょうか?
成田さんとは、そこまで細かく打ち合わせはせず、その場、その場でお互い読み取り合いながら演じている感じです。あまり話してしまうと、お互いのキャラクター自体を理解してしまうかなと思って。でも、それもあっていい感じに少しズレているところがお互いにあると思います。それが視聴者の方には、まさに登場人物たちの世間とのズレを垣間見ていただける部分にもなるのではないかなと思います。
――成田さんの印象、座長っぷりも教えてください。
独特の空気感をお持ちの方だと思います。役ではなく、現実では成田さんの方がすごく不思議な方……(笑)。座長としては「自分たちで、やりたいようにやってこ」という感じで。その結果、みんなの素が出ていて現場も穏やかな空気が流れています。
――成田さんのどんなところが不思議なのでしょう?
急に筋トレを始めるんです(笑)。黒木(メイサ)さんと野間口(徹)さんと成田さんが一緒のシーンがあり、私はそれを少し離れたところから見ていたのですが、そのときに黒木さんと成田さんが急に筋トレをし始められて。隙あらば筋トレをしていらっしゃるんです。バナナを食べていたり、プロテインを飲んでいたり、筋肉についてずっと考えている方だなって思います。
●吉川愛のMBTIは? 「たしかに当てはまる」
――他の共演者の方とのエピソードも教えてください。
萩原(利久)さんは約4度目の共演なので、もうマイメンくらいの気持ちです。他の方ははじめましての方が多いのですが、すんなり打ち解けられたので、今はずっとMBTIの話をしています。イマドキですよね。
――ちなみに吉川さんのMBTIは何ですか?
INFP-Tです。日本人に一番多いと言われているMBTIなのですが、最後にTがつく方はネガティブなんですって……。たしかに当てはまるなと思いながら見ています。
――現場の雰囲気についても教えてください。
作品自体は、すごく緊張感がありますが、個性的なスタッフさんが多く、現場はいつも楽しいです。キャストの方々はすごくまったりしていますね。シーン的にはあまり笑ったり冗談を言い合ったりするシーンはありませんが、裏ではマイペースに笑い合っています。
――それはどうやって切り替えているのでしょうか?
直前までたわいもない話をしているので、「よーい、スタート!」がかからないと切り替わらないです……。
○出演作続く吉川愛の強みは?
――出演作続きの吉川さん、俳優としての強みはどんなところだと自己分析されていますか?
特に考えたことはないのですが、いろんな役を演じられるところは、この仕事の強みだなと思います。私自身の強みをあげるとするなら……人物についてすごく考える事かなと思います。「この方は今、話しかけてほしくないんだな」とか「お腹すいてのかな」とか。人のクセを見つけるのが得意です。それが活きているのかなとは思います。
――今回の現場で見つけた、共演者の方のクセはありますか?
あります! 成田さんは、立ち位置を印するバミリを、一度通り越してから、バミリの位置に戻るんです。ご本人は気づいていなかったようなのですが、マネージャーさんは「たしかに〜!」と笑っていました。
――昔から人のことは観察しがちなのでしょうか? それともこの仕事を始めてから?
小さい頃から人の顔色をうかがいがちな一面はあったかもしれません。いろんな役をやるからこそ、分析が必要なので、そういう意味ではよかったのかなと思います。
――撮影がお休みの日は、どのようにリフレッシュされていますか?
温泉に行きます。温泉と岩盤浴が大好きなので、いいリフレッシュになっています。最近、幸せと思う瞬間には、「幸せ」って口に出そうと思っていて。それから幸せをより感じられるようになったと思います。
――今年25歳になる吉川さん。次の節目である30歳までにやりたいことはありますか?
スカイダイビングをやりたいです!
――お仕事では何かありますか?
愛犬と仕事をしてみたいです。プロの方に我が子を美しく撮ってほしいですね。キレイに撮ってもらって、飾りたいです。
――最後に、視聴者の皆さんにドラマの見どころを教えてください。
一人ひとりが深く考えながら、それぞれの役と向き合うシーンが多いので、頭の中をぐるぐるさせながら演じています。「観て良かった」と毎話思っていただけるような、続きがどんどん気になる作品なので、ぜひ1人でも多くの方に観ていただけるとうれしいです。
■プロフィール
吉川愛
1999年10月28日生まれ、東京都出身。2022年、ヒロインを演じた映画『ハニーレモンソーダ』で第45回日本アカデミー賞新人賞を受賞。近年の主な出演作は、『明日、私は誰かのカノジョ』(MBS・TBS系)、『純愛ディソナンス』(フジテレビ系)、『マルス-ゼロの革命-』(テレビ朝日系)、『街並み照らすヤツら』(日本テレビ系)など。Amazon Originalドラマ『僕の愛しい妖怪ガールフレンド』ではヒロインを好演し、激しいアクションにも挑んでいる。