福島県で家を買うために住宅ローンを組む場合は、どのような点に注意すればよいでしょうか。この記事では、住宅金融支援機構の集計調査をもとに福島県における住宅購入の傾向を解説します。住宅ローン商品の例を紹介しながら、ポイントを説明します。

福島県の3つのエリアとそれぞれの特徴

福島県は、会津、中通り、浜通りの大きく3つのエリアに分かれています。それぞれの特徴について解説します。

会津

会津の象徴・鶴ヶ城

会津は、会津藩として栄えた歴史のある地域として知られています。奥羽山脈と越後山脈に挟まれ、起伏のある山地が多くなっています。また、新潟県や山形県と隣接しており、日本海側特有の気候が特徴的です。特に、奥会津の桧枝岐村は豪雪地帯であり、2メートル前後の雪が積もる場合もあります。

夏になると山間部は涼しくなるものの、盆地にあたる平地は蒸し暑くなります。

中通り
中通りは、会津と浜通りの間にある地域です。県庁所在地の福島市や、県の経済や商業の中心となっている郡山市などがあります。県外へのアクセスも良好で、東北新幹線を利用すれば仙台や宇都宮、東京の各方面へスムーズに移動できます。

気候は日本海側と太平洋側の中間といったところで、比較的穏やかです。ただし、山に囲まれている盆地のエリアでは夏に蒸し暑くなり、全国的に見ても高い気温を記録する場合もあります。

浜通り
浜通りは、福島県の太平洋側の地域です。約160kmの海岸線を有しており、海のレジャーも充実しています。冬もあまり寒くならず、県内でもっとも暖かいエリアで晴れる日が多く、降雪も稀です。

福島県における住宅ローンの特徴

ここでは、福島県における住宅ローンの特徴について、【フラット35】の2022年度集計表をもとに解説します。

福島県の借入額・返済額
福島県での住宅を購入する際の住宅ローンについて、借入額や返済額などの平均をまとめると、以下の通りです。

全国平均との比較

全国平均に比べて住宅が広い

続いて、借入額や返済額などの全国平均をまとめると、以下の通りです。

全国平均と比べると、福島県は住宅の所要資金額が低く抑えられています。そのため、借入額や頭金、毎月の返済額なども少なめです。返済負担率も低く、より余裕をもって返済していることがわかります。

一方、住宅面積については、福島県は全国平均よりも15平方メートル以上も広くなっています。福島県なら、費用を抑えつつ広々とした住宅を構えられる可能性が高いでしょう。

出典:住宅金融支援機構 2022年度集計表

福島県で住宅ローンを選ぶ際のポイント

福島県での住宅購入にあたり、住宅ローンはどのように選べばよいのでしょうか。ポイントを解説します。

金利タイプを選択する

変動金利タイプは金利上昇リスクに注意

住宅ローンには変動金利タイプと固定金利タイプがあり、どちらかを選択する必要があります。

変動金利タイプは、市場金利(短期プライムレート)に連動して借入金利も変動する仕組みです。現状における主要な住宅ローン商品の金利は1%以下なっており、住宅ローンの返済額を抑えられる可能性があります。

ただし、市場金利の上昇にともなって借入金利が上昇し、返済額も増える金利上昇リスクには要注意です。

固定金利タイプには、全期間で金利が変わらない「全期間固定金利型」と、金利が固定される期間を選択する「固定金利期間選択型」があります。返済の総額を事前に把握できるため、返済計画を立てやすいのが特長です。

ただし、今は低金利状態が続いているため、変動金利タイプと比較すると固定金利タイプは金利が高くなっているのが実情です。

全期間固定金利タイプの住宅ローンとしては【フラット35】が有名です。年収の最低基準が設定されておらず、団信加入が必須ではないなど、民間住宅ローンとは性格を異にしています。子育て世帯への優遇金利となる「子育てプラス」など、複数の商品がラインアップされています。

地元金融機関、メガバンク、ネット銀行、モーゲージバンクの商品を比較する
住宅ローンについては、地元の金融機関、メガバンク、ネット銀行、モーゲージバンクなどがさまざまな商品を提供しています。モーゲージバンクとは、普通の銀行のような預金業務を行わず、不動産を担保にした住宅ローンを専門に取り扱っている金融機関です。

それぞれ特徴が異なるため、違いをよく比較して選択する必要があります。

住宅ローン商品の比較

福島県で家を購入する際の住宅ローン商品としては、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、地元金融機関、メガバンク、ネット銀行、モーゲージバンクの住宅ローン商品を比較して紹介します。

地元金融機関
地元の金融機関としては地方銀行や信金、労金、JAバンクなどがあり、それぞれ住宅ローン商品を幅広く用意しています。

たとえば、福島県を代表する地銀で変動金利を選択できる住宅ローン商品は、店頭表示金利より全期間において一律で年1.775%の優遇を受けられます。2024年5月時点での金利は2.725%なので、適用金利は0.95%となる計算です。ただし、取引条件も定められているため、実際に契約する際は詳しく確認する必要があります。

メガバンク
メガバンクの住宅ローン商品は、福島県で住宅を購入する際も利用できます。

あるメガバンクでインターネットから利用できる住宅ローン商品の変動金利は、0.475%です。これは2024年5月の適用金利で、店頭金利から2.0%優遇されています。Webサイトやアプリで申し込みできるのもメリットです。夫婦のいずれかに万が一の事態が生じた際に団信を適用できるサービスや、8大疾病保障なども充実しています。

ネット銀行
ネット銀行はオンラインで契約が完結するため、場所を問わず手続きができます。たとえば、あるネット銀行では、通期引下げプランの変動金利は、物件価格の80%以下で住宅ローンを借り入れる場合、0.298%~(2024年5月1日時点)です。また、「スゴ団信(3大疾病50プラン)」を選択すると、3大疾病で所定の状態になった際にローンの残高の50%が保障され、40歳未満なら金利の上乗せがありません。

モーゲージバンク(ARUHI)
モーゲージバンクのARUHIでは、幅広い住宅ローン商品を提供しています。【フラット35】についてはシェアNo.1を誇り、オリジナルの変動金利住宅ローンも用意しています。

ARUHIなら、まだ購入する物件が具体的に決まっていない段階でも、事前に住宅ローンの相談が可能です。ビデオチャット相談もあり、気軽に相談できるのも特徴です。

まとめ

福島県は歴史と自然が調和した住みやすい地域です。住宅の購入に関して全国と比較してみても、費用を抑えて広々とした快適な住宅を手に入れやすくなっています。地元の金融機関、メガバンク、ネット銀行、モーゲージバンクなどが住宅ローン商品を扱っていますが、迷った場合はまずはARUHIに相談することをおすすめします。