韓国のド定番袋麺「三養ラーメン」 日本の食品メーカーから継承した知見をさらに飛躍させた味わいだった【アジア袋麺レシピ】

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【アジア袋麺レシピ】

今回の調査内容
長きに渡った韓国人のお腹を満たしてきた袋麺「三養ラーメン」。日本の明星食品が技術提供して出来上がったその味はとは!?

*  *  *

「韓国のラーメン」と聞くと、辛いイメージを抱く人は少なくないはず。世界的なヒット袋麺「辛ラーメン」を筆頭に、確かに数多くの「辛い系」袋麺が存在することから、そんなイメージをつい持ってしまうのも当然のことかもしれません。

他方、辛味が控えめで、比較的「日本の袋麺」に近い味わいのものもあります。それが「三養ラーメン」です。

▲「三養ラーメン」のパッケージ表裏

この「三養ラーメン」、聞けば日本の明星食品が製造技術を提供して商品化された経緯があり、韓国オリジナルの辛い系袋麺の多くと比べ、どこか日本的な雰囲気を持つ味わいなのだとか。

しかし、ここまで聞いても全く味の想像がつかないのも正直なところ。今回はこの「三養ラーメン」を実際に調理しいただいてみたいと思います。

■作り方はいわゆる王道の煮込み系袋麺同様

▲「三養ラーメン」の中身

明るいオレンジ色のパッケージを開封すると、四角くまとめられた麺と、かやくとスープの2つの小袋が入っていました。

作り方は超簡単で、鍋に550mlほどの水を張り、沸騰させたところで、麺、かやく、スープ全てを入れて4分間煮込むだけ。いわゆる袋麺の王道的な作り方です。

▲「三養ラーメン」を煮込んでいるところ

また、そのままでも十分美味しいはずであることはよくわかりつつも、せっかくなのでチンゲン菜、キャベツ、ぶなしめじ、ウィンナーも一緒に煮込んで見ることにしました。食べ応え補強の理由もありますが、これら具材の出汁もスープをより味わい深くしてくれることを期待してのことです。

 

■「チャルメラ」感はありつつも似て非なる味わい

▲完成した「三養ラーメン」

4分間煮込みを終え、「三養ラーメン」が完成。どことなく明星食品のロングセラー袋麺「チャルメラ」のような香りが漂いますが、それでいてどこかコンソメ感も。パッケージには「牛スープ」の記載があったので、その影響かもしれません。

さっそくいただきましたが、やはり「チャルメラ」とは似て非なる味わい。コンソメ感もそうですが、強烈ではないものの少々のピリ辛もあり、これがなかなかユニークな味わいです。

ただし、初めていただくのに「どこか懐かしい」感じもあり、これが日本人の舌にもバッチリ合うように思いました。明星食品の技術提供をそのままにせず、独自のアレンジが加わった印象で、このような努力や向上心を忘れない点も、勤勉な韓国人気質が反映されているようにも感じました。

 

■韓国での万人受けの味は、日本人の舌にも合うはず

辛味が強かったり、コッテリしすぎていたりという尖った味ではない分、今回のような具材を加えたり、スパイスや薬味を入れて自分好みにカスタマイズできるのも「三養ラーメン」の利点。チゲ鍋のシメなんかにもバッチリ合いそうで、好印象を抱きました。

 まとめ:
初めて食べるのに、どこか懐かしく感じる「三養ラーメン」。日本の明星食品の知見だけでない、勤勉な韓国人気質によって向上した独特の味わいだった

一般スーパーで見かけることはほとんどない一方、韓国食材店、アジア食材店ではよく見かける袋麺なのでぜひ一度ゲットして食べてみてください。初めて食べるのに懐かしく感じるその味わいに驚かれると思いますよ。

<取材・文/中西ふみえ、松田義人(deco)>

松田義人|編集プロダクション・deco代表。趣味は旅行、酒、料理(調理・食べる)、キャンプ、温泉、クルマ・バイクなど。クルマ・バイクはちょっと足りないような小型のものが好き。台湾に詳しく『台北以外の台湾ガイド』(亜紀書房)、『パワースポット・オブ・台湾』(玄光社)をはじめ著書多数

 

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