「やはり一振りで点の取れるバッターが…」打線不振が深刻な阪神 球界OBは長打の必要性や昨季との違いを強調
打線のやりくりに苦心する岡田監督。近本を4番に据えるなど手は打っているが…(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
6月6日、阪神は甲子園球場での楽天戦に1-4で敗れ、今季初の同一カード3連敗を喫した。今回の楽天との3試合では、1、2戦は投手陣が踏ん張るも、最終盤で打ち込まれており、6日の3戦目は序盤からビハインドを負う展開となった。だが、いずれの試合もやはり打線が振るわず、3連敗という結果とともに打撃陣の低調ぶりがより、浮き彫りとなった。
【動画】「スイングスピード」2024年6月6日【 阪神 vs 楽天】 佐藤義則の眼
3試合を通じて本塁打は1本も出ておらず、合計得点はわずかに4点。カード最終戦では楽天投手陣に4安打に封じられている。6月4日に、ここまで絶不調となっていた大山悠輔の2軍降格が発表され、打順も連日、組み換えながら臨んだ楽天とのカードだったが、本拠地に歓喜が沸き起こることは無かった。
また、現在の阪神打線に対して、ここまでのパフォーマンスを振り返る球界OBのコメントも、やはり深刻な状況であることを伝えている。
「打線はちょっとひどい。打てそうにない」
そう述べるのは、球界屈指の名投手コーチとして知られる、佐藤義則氏だ。自身のYouTubeチャンネル『佐藤義則チャンネル』を6月6日の試合後に更新しており、楽天戦での阪神の打線について語った。
楽天3連戦を通じて、打線全体が落ち込んでいると評する佐藤氏は、「近本(光司)も打たなきゃいけないと思って、高めのボールに手を出してフライアウトになるのが目立っている」と指摘。また、「ランナーがいないときにはヒットが出ても、ランナーがいる時に繋がらないというのが今の阪神打線」として、好機を活かすバッティングができていないと説いている。
さらに、「去年はフォアボール(が多いこと)で話題になったけど、今年はそうはならない。やはり、打たないとチャンスが巡ってこない」と昨季との違いを挙げ、安打による出塁を打線に求めている。
また、これまで主軸を担ってきた大山が不在となっていることにも触れ、「(試合の)流れを変えるのがホームランだが、それを打てるバッターがいないのでなかなかそうはいかない」と論じており、「やはり一振りで点が取れるバッターがいないと勢いをつけることは難しい」と長打の必要性を強調していた。
6月7日、佐藤輝明の1軍合流が報じられた。同日からの甲子園での西武3連戦でのパフォーマンスが注目される。ファンも待ち望んでいた背番号8が、苦境の阪神打線を救う存在となれるだろうか。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]