岡田阪神 痛恨の4連敗で3位転落 響いた「開幕投手の不振」「Wストッパー体制にも黄信号」

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岡田監督の采配にも注目が高まる(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 阪神が痛恨のサヨナラ負けを喫した。

 5月31日に行われたロッテ戦(ZOZOマリン)に延長戦の末、4−5のサヨナラ負け。チームにとっては今季初の4連敗、3位転落となった。

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 じりじりと追い詰められた。打線では若手のロマン砲、前川右京が6回にプロ初のホームランを放つなど勢いづけた試合。7回二死二塁でも右前適時打と、この日3安打3打点の猛打賞。若虎の頑張りで何としても取りたいゲームではあったが、投手陣が足を引っ張った。

 先発を任された青柳晃洋は中13日の先発となったが、4回8安打3失点で降板と苦しい内容。1点をリードした3回二死三塁の場面で小川龍成にセーフティスクイズを決められ、同点となり、直後の4回に2失点とリズムの悪さも目立った。

 さらに4−3の1点リードで迎えた9回マウンド。守護神のハビー・ゲラは先頭の友杉篤輝に安打を許すと、一死二塁から代打のネフタリ・ソトに対し4球連続ボールで四球を与えるなど、制球が定まらない。不穏な空気が漂う中、続く小川にも3球連続ボールとし、結果的に四球を与え、一死満塁のピンチを迎える。

 ここで郄部瑛斗に犠飛を許し、4−4の同点とされると、延長10回に登板した漆原大晟は二死まで追い込みながら、友杉に左前打を許すと和田康士朗に四球、岡大海にも左前打と打ち崩され、二死満塁のピンチを迎える。迎えた小川に対し、サヨナラとなる押し出し四球を与えてしまう。呆然とマウンドに座り込む右腕。押し出しによるサヨナラ負けと後味の悪さが残った。

 背信投球となった青柳は再びの二軍降格が決まった。かつての最多勝投手は今季も開幕投手を託されるなど、岡田彰布監督も再起を願って再三チャンスを与えているが、ここまで8試合に登板し、1勝3敗と波に乗れない状態が続いている。

 さらに心配材料としてはWストッパーを託されているゲラの状態にもある。

 26日の巨人戦(甲子園)でも9回に岡本和真に同点となるホームランを献上しており、登板2試合連続で救援失敗となった。この試合でもストライクがなかなか入らないなど、不安定な投球も目立った。

 Wストッパーのもう一人、左腕、岩崎優は同じく26日の巨人戦で延長10回に決勝点を許すなどしたが、この試合では1点リードの8回に登板し、三者凡退に抑えた。開幕から2か月が経過。救援陣においてもちょうど疲労がたまる時期となることで、チームの生命線ともいえる、終盤の投手起用をどのように進めていくかも今後、注目となる。

 昨年の日本一チーム、リーグ連覇を目指す阪神にとっても、今季ワーストの4連敗とここが踏ん張りどころとなる。交流戦の戦い方次第では今後の星勘定も変わってくるとあって、名将、岡田監督がいかにチームを動かしていくのか。選手の奮起も期待したい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]