韓国セーブ王、マーリンズから事実上「戦力外」で地元ショック 過去に大谷翔平への「故意死球」発言で物議
大リーグのマイアミ・マーリンズは2024年5月31日(日本時間)、コ・ウソク投手(韓国、25)をDFA(大リーグの40人枠から外す措置)にしたと発表した。
テキサス・レンジャーズを戦力外になったショーン・アンダーソン投手の獲得に伴う措置で、今後は3Aに残るか、他球団移籍を模索することになる。
「衝撃の『放出待機』MLB挑戦はこのまま終わるのか?」
リリーフ投手のコは韓国プロ野球(KBO)リーグ、LGツインズ時代の22年に42セーブをマークし、最多セーブのタイトルを獲得。23年オフにポスティングシステムを利用し、サンディエゴ・パドレスと2年総額450万ドル(約6億4000万円)の契約を結び入団した。
パドレスではリリーバーとして期待されるもオープン戦で結果を残せず、マイナーで開幕を迎えた。その後、大リーグに昇格することなく5月上旬にトレードでマーリンズに移籍。マイナーでは計17試合に登板し、防御率3.80だった。
元セーブ王の事実上の戦力外は地元メディアにとって衝撃的だったようで、複数のメディアが驚きをもって速報した。
「朝鮮日報」(WEB版)は「コ・ウソク、衝撃の『放出待機』MLB挑戦はこのまま終わるのか?」とのタイトルで報じた。
記事では「KBOリーグでトップクラスのリリーフ投手として活躍し、メジャーリーグに挑戦していたマイアミ・マーリンズのコ・ウソクが、メジャーリーグへの挑戦を諦めなければならない危機に陥った」と伝えた。
「チームはコに対して期待以下という判断を下した」
そして、マーリンズがコをDFAにした理由について独自に分析した。
「マーリンズに移籍した後3Aで最近2試合連続無失点を記録したが、マーリンズはコ・ウソクがメジャーリーグのレベルではないと判断したようだ。最近、コ・ウソクの直球の最速は95.7マイル(約154キロ)、平均球速は93.3マイル(約150キロ)で、チームは期待以下という判断を下したと見られる」
韓国トップレベルのリリーバーであるコは23年、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の韓国代表に選出され、大会前に応じた地元メディアのインタビューの内容が物議をかもした。
問題視されたのは、WBC日本代表の大谷翔平選手(ドジャース、29)への発言だ。
コはインタビューの中で、WBCで大谷と対戦する場合、「(大谷は)すごい打者で弱点がないので本当に投げるところがなければ、あまり痛くないお尻に遅いボールを投げる」と、「故意死球」とも取れる発言をして物議をかもした。
この発言で大会中のコのマウンドに注目が集まったが、大会前の強化試合で首周りの筋肉を痛めたため、WBCでは1度も登板の機会がなかった。