動物をなでたり、抱きしめたりすることで、ストレスを緩和させて安らぎをもたらすアニマルセラピー。そんな癒し効果が牛にもあるかどうかを調べる実験で、牛は「男性より女性に抱きしめてほしい」と思っている傾向が見られたのです。

↑牛も幸せ

 

この実験は、11人の参加者がそれぞれ45分間、ホルスタインのオスと過ごしてもらい、牛と人間がどのような交流を行うかを確認するという内容です。その結果、参加者は牛の身体をなでたり、ハグしたりキスしたりして、牛のほうも人の匂いを嗅いだり舐めたりと、互いの交流が見られました。牛のほうが、人に対してそっけなかったり、攻撃的なそぶりを見みせたりすることはほとんどなかったのです。

 

そして、参加者の全員が牛との触れ合いを前向きに捉え、ほとんどの人が「友人にも牛セラピーをすすめる」と回答しました。なかには「牛がもっと攻撃的になるのではと心配していたけれど、実際に牛と触れ合ったら“牛に恋をした”」と話した人もいたそうです。

 

一方、牛のほうも人との交流を好む傾向が見られましたが、特に男性よりも女性との触れ合いを求め、女性にはより強い愛着行動を見せていたことがわかりました。

 

この実験を行った米ニューヨーク大学の博士は、牛のほうが男性よりも女性に対して気を引こうとしていたのか、それとも、女性のほうが男性に比べて牛に対してより積極的な行動を示していた結果なのか、さらなる実験をしなければ不明であると話しています。

 

しかし今回の実験で、牛と人との触れ合いには、犬や猫でおなじみのアニマルセラピーのような効果をもたらし、それは牛のほうにもメリットをもたらす可能性があると言えるようです。

 

【主な参考記事】
Daily Mail. Moo-ve out the way, men! Cows prefer to be cuddled by women, study finds. May 22 2024