「どう見ても自然物ではない」カナダの農園に落ちていた驚くべき物とは?
SpaceX(スペースX)の宇宙船「Crew Dragon」の一部が落下してきた可能性がある、との情報がカナダから飛び込んできました。
SpaceXは実業家のイーロン・マスク氏が設立した会社で、独自に開発した「Falcon 9」ロケットの打ち上げを手掛けています。さらに米航空宇宙局(NASA)との契約により、「Crew Dragon」宇宙船で宇宙飛行士を国際宇宙ステーション(ISS)へと送っているのです。
今回の宇宙からの落とし物は、カナダにあるBarry Sawchukさんの農園に4月下旬に落下してきたもの。種まきを行っていたSawchukさんいわく、「どう見ても自然物ではないから、空から落ちてきたことはすぐにわかったよ」とのこと。落下物の大きさは幅2メートル、重さは40キログラムもありました。
SpaceXはこの落下物が自社のCrew Dragonのものかどうかを確認していないものの、これは今年2月に地上に帰還した商業宇宙飛行ミッション「Axiom Mission 3(Ax-3)」のCrew Dragonのトランクのようです。Axiom Spaceが実施したAx-3では、4人の宇宙飛行士が約2週間、ISSに滞在しました。
このような宇宙ごみ(スペースデブリ)が怪我や損害を引き起こした場合、一般的には国連の宇宙条約に基づいて、補償される可能性があります。1978年にソ連の原子力衛星「Kosmos 954」が落下した際には、ソ連政府がカナダに300万カナダドル(約3億4000万円※)を支払いました。
※1カナダドル=約114.8円で換算(2024年5月21日現在)
Source: Saskatoon Star-Phoenix via Space.com