96年の有馬記念を制したサクラローレル(撮影:下野雄規)

写真拡大

 ニュース番組でも桜開花の話題が取り上げられるようになった。3月27日は日本さくらの会が制定した記念日「さくらの日」で、3×9(さくら)=27の語呂合わせ、さらに「桜始開」の時期と重なることが由来となっている。桜は日本を代表し、我々に馴染み深い花。果たして競馬界との関わりは…。GI戦線をにぎわせた「サクラ軍団」や桜の名前のつくレースを紹介する。

 サクラ軍団で知られる「株式会社さくらコマース」は「桃、白一本輪、桃袖」の勝負服で、昭和から平成の競馬シーンを彩った。古くは78年の日本ダービー馬サクラショウリや、快足で鳴らしたサクラシンゲキ。84年のグレード制導入以降に限れば、8頭のGI馬を送り出している。86年の天皇賞(秋)を制したサクラユタカオーは種牡馬としても成功。93年と94年のスプリンターズSを連覇したサクラバクシンオー、95年のエリザベス女王杯を制したサクラキャンドルなどを送り出した。

 また、年度代表馬は2頭。87年にサクラスターオー、96年にサクラローレルが選出されている。近年は所有頭数こそ減ったが、今年はサクラトゥジュールが東京新聞杯を勝ったので、久々のGI制覇の期待が高まっている。

 続いては「桜」が付くレース名だ。23年に限ると、JRAでは桜花賞と大寒桜賞の2レース、地方では全国各地で50以上のレースが行われた。JRA・GIとして知られる「桜花賞」も全国にあって、桜花賞(浦和)、東海桜花賞(名古屋)、佐賀桜花賞(佐賀)の3レース。さらに水沢には「桜花特別」、川崎には「桜花爛漫賞」などもある。ちなみに10年の桜花賞ではオウケンサクラが2着。サクラと名の付く馬の桜花賞制覇にあと一歩まで迫った。

 最後に近づく牝馬クラシック初戦の桜花賞に向け、同レースに強い騎手をピックアップ。最も勝っているのは武豊騎手で、89年のシャダイカグラ、93年のベガ、94年のオグリローマン、98年のファレノプシス、04年のダンスインザムードで史上最多の5勝を挙げている。今年はチューリップ賞覇者のスウィープフィートで参戦予定。20年ぶりの6勝目なるか、期待が高まる。