『新横浜ラーメン博物館』に創業75年の岩手の老舗『らーめんの千草』が登場!
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●ラー博『あの銘店をもう一度』第29弾は岩手県久慈市『らーめんの千草』。気になるその味を調べてみた
日本国内のラーメン通のみならず、世界各国から訪れた観光客からも大人気のラーメンアミューズメントパーク『新横浜ラーメン博物館』では、過去に出店を果たした歴代の銘店が期間限定で順次再出店する開館30周年スペシャルプロジェクト「あの銘店ともう一度」を展開しています。
3月5日までの営業となるカナダ・トロント『RYU’S NOODLE BAR』に続くシリーズ第29弾は、岩手県久慈市で75年以上、現在は三代目店主が腕を振るっている老舗ラーメン店『らーめんの千草』が登場。2004年3月~2005年11月以来、約20年ぶりとなる『ラー博』再出店を果たします。
『らーめんの千草』とは?
『らーめん千草 本店』
『らーめんの千草』は、昭和23年(1948年)に遠藤正夫氏と奥様の遠藤レイさんが岩手県久慈市で開業した『千草食堂』がルーツ。レイさんの実家があった岩手県葛巻町で振舞われていた“キジ汁”をヒントに、自己流で作り上げたラーメンを提供していました。そして昭和41年(1966年)に二代目店主となる遠藤勝氏が初代の味を継承。さらなる改良を重ねたことでお店のラーメンは大評判となり、久慈でラーメンといえば『千草』と評されるなど、地元久慈では知らない人がいないほどの有名店へと急成長を遂げました。
昭和61年(1986年)にお店の屋号を『千草食堂』から『らーめんの千草』に変更し、また平成10年(1998年)頃には現店主にして三代目となる遠藤圭介氏が入店。責任者として参加した2004年からの『ラー博』出店を契機に、お店の名前と提供しているラーメンは全国各地のラーメン通にまで広く知れ渡ることに。『ラー博』卒業後も久慈市で営業を続けており、75年以上という長期に渡って紡がれてきた”伝統の味”を求めて、毎日多くのお客さんがお店に足を運んでいます。
今回の『ラー博』では、“原点回帰”として初代の頃の味を再現したラーメンを提供。現在お店で提供している味と比べて、より輪郭のはっきりした強めの味わいが特徴の一杯に仕上げられています。
スープのベースは、ネギや生姜、にんにくといった香味野菜を一切使わず、青森県産大型鶏の丸鶏と鶏ガラのみを長時間炊いて煮出した鶏純粋のスープを使用。かえしとなる醤油ダレは、前日の醤油ダレに新しい醤油をブレンドし、さらにスープで使用した丸鶏の肉を漬け込んで仕上げています。
うなぎのタレと同様の「継ぎ足し製法」によって作られるその味わいは、お店の歴史そのもので、75年分の旨みが凝縮。透明感の高い薄めの醤油色に、スープ作りの際に取った黄金色の鶏油を組み合わせた極上の醤油スープは、初代の味に寄せた力強さとコク深い美味しさを華麗に演出します。
麺は、お店で使っているものと同じ細打ちの縮れ麺を採用。かん水は、少な目でほんのり白い色味とつるつるの食感は、濃い目に仕上げられたスープと抜群の好相性を感じさせてくれます。また、具材は刻みネギ、メンマ、そしてチャーシューとシンプルな構成。チャーシューは鶏のもも肉とムネ肉をスープでも使われている創業から継ぎ足しの醤油ダレで味付けした、旨みたっぷりの鶏チャーシューが用いられています。
まとめ
『ラー博』での営業がスタートする3月6日は、何と開館30周年当日(1994年3月6日開館)というメモリアルデー。そして同日に営業開始となる94年組の店舗(3月6日当日に発表)とともに「あの銘店をもう一度」シリーズのトリも飾ることになった『らーめんの千草』。その大役を担うに相応しい味わいは、ラーメン通ならずとも食する価値大いにアリといえそうです。
営業期間は4月7日までとなっていますので、ぜひこの機会に『新横浜ラーメン博物館』まで足を運んで、至高の一杯と充実の時間を心行くまで楽しんでみてください。
●DATA
あの銘店をもう一度 “銘店シリーズ” 第29弾 岩手・久慈『らーめんの千草』
期間:2024年3月6日(水)~4月7日(日)
販売:『新横浜ラーメン博物館』地下1階
営:11:00~21:00、土日 10:30~21:00(ともにL.O. 20:30)
https://www.raumen.co.jp/