国産と中国産の「ニンニク」は何が違う? “疑問”を管理栄養士に聞いてみた
ギョーザやペペロンチーノなど、さまざまな料理に使われることが多いのが「ニンニク」です。スーパーに行くと、国産のニンニクのほかに中国産のニンニクも売られており、具体的に何が違うのか気になった人は多いのではないでしょうか。国産のニンニクと中国産のニンニクの違いについて、管理栄養士の桜井このさんに教えていただきました。
産地だけでなく品種にも違いが
Q.国産のニンニクと中国産のニンニクの違いについて、教えてください。
桜井さん「産地による違いもありますが、国産と中国産のニンニクはそもそも品種が異なります。国産のニンニクは青森県が主要な産地であることも分かるように、寒冷地で栽培される品種が主流です。一方、中国産のニンニクの場合は暖地でもよく育ち、粒が小さい品種が一般的によく流通しています」
Q.他にはどのような違いがありますか。
桜井さん「まず形から見ると、中国産の品種は全体的にとがっていて、中を割ると12個ほどの小さな房が出てきます。日本の品種はごろっと丸みがあり、房の数は4〜6個ほどと少ないものの、身がぎゅっと詰まった肉質をしています。
味に関しても、中国産は辛みがあるものの、香りはそれほど高くありません。国産は糖度が高く、刺激感は強くありませんが、濃厚な味わいが感じられます。また、免疫力向上などが期待できる『アリシン』と呼ばれる成分が、中国産よりも1.3倍ほど多く含まれているというデータもあります」
Q.保存方法や調理方法に違いはあるのでしょうか。
桜井さん「保存方法が大きく変わることはありませんが、味の特徴の違いによって、調理方法に向き、不向きがあります。中国産のニンニクは辛みや刺激を感じやすいため、アクセントとして調味料に使うのが適しています。
一方、日本のニンニクは糖度とまろやかな味わいが特徴であることから、そのまま蒸し焼きにしてもおいしく食べられますよ」
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国産と中国産とでは、味に大きな違いがあることが分かったと思います。料理によって使い分けてみると、よりおいしく食べられるかもしれません。