ベトナム戦で2ゴール1アシストの南野拓実【写真:ロイター】

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 日本代表は1月14日、アジアカップのグループリーグ初戦でフィリップ・トルシエ監督の率いるベトナム代表と対戦し4-2で白星を飾った。

 前半は積極的な相手に苦しみ一時は逆転も許した日本だが、勝利の立役者となったMF南野拓実(ASモナコ)の活躍を海外メディアも絶賛している。

 日本は前半11分、コーナーキックのこぼれをDF菅原由勢が拾ってシュート。これが弾かれるも絶妙な立ち位置にいた南野が冷静に蹴り込んで先制。その後ベトナムのデザインされたセットプレーで2失点し、一時は逆転を許した日本を救ったのは再び南野だった。

 1-2で迎えた前半45分、MF遠藤航の縦パスに抜け出した南野がゴール右隅に流し込んで同点に。さらに同アディショナルタイムには南野からパスを受けたFW中村敬斗が、右足で華麗なミドルシュートを突き刺し逆転に成功した。後半はスコアが膠着したなか、後半39分に投入されたMF久保建英のパスを受けたFW上田綺世がダメ押しの4点目を決め、日本が4-2で勝利を飾っている。

 ブラジルメディア「グローボ・エスポルチ」は、日本の出場選手を10点満点で評価したなか、最高点は2ゴール1アシストの南野へチーム最高の「8.5」を与えた。記事では「ピッチ上で最も影響力のある存在だった。これまでのアジアカップで最高のパフォーマンスを見せた」と絶賛の言葉が贈られている。

「南野の救出劇。2ゴールで決定的な役割を果たした。思わぬヒーローの誕生だった。2022年カタール・ワールドカップ(W杯)の後、日本代表でのキャリアは終わったかに見えた。当時彼はしばらく調子が上がらず、ベンチを温めることもしばしばあったからだ。現時点で、日本代表の“10番ポジション”は久保が第一選択肢だろう。しかし、南野は今回のチャンスを最大限に生かし、トップチームでの競争に火を着けた。ほんの数か月前までは、ほとんどワイルドカードに近い存在であったが(背番号10を失ったほど)、今では日本代表の中心的存在になり得ることを証明している」

 南野の復活が、森保ジャパンをさらに活性化する1つのピースとなりつつあることを評価。背番号はかつての10→8へと変更されたが、クラブでの好調をそのままに代表に還元し始めている。(FOOTBALL ZONE編集部)