タパレスにKO勝ちした井上尚弥【写真:荒川祐史】

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世界スーパーバンタム級4団体統一戦

 ボクシングの世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)4団体統一戦12回戦が26日、東京・有明アリーナで行われ、WBC&WBO王者・井上尚弥(大橋)がWBA&IBF王者マーロン・タパレス(フィリピン)に10回KO勝ちした。試合後の会見では、タパレスが傷だらけの顔で現れるも、井上には傷ひとつなし。日本のファンを驚かせていたが、海外ファンの間でも「虎と戦った後みたいじゃないか」と衝撃が広がっている。

 違いは歴然だった。井上は4回にダウンを奪うなど終始優勢。10回に見事なワンツーを突き刺して2度目のダウンを奪い決着をつけた。試合後の会見に現れたタパレスの顔が赤く腫れて傷だらけだったのに対し、井上は試合前のような綺麗な顔。傷は見当たらなかった。

 タフなタパレス相手に10回までもつれたが、井上の圧倒劇を象徴するかのような決定的な差。X(旧ツイッター)上の日本のファンからは「試合中気づかなかったけど、タパレスの顔が傷だらけでやばいな…」と心配の声が上がっていたが、海外ファンも驚いている。

「虎と戦った後みたいじゃないか」
「これはクレイジーだ」
「マジかよ」
「これが世界王者だと? モンスターは容赦なしだな」
「これは冷酷だ」
「モンスターは異次元だ」
「イノウエには触れない」
「あらら」

 井上はこの勝利で、男子では世界2人目、アジア人初の「2階級4団体統一」を達成。加えて、日本人最多タイの世界戦通算21勝も飾った。試合後のリングインタビューで「来年5月に噂されている試合が実現するかはまたこれから交渉を詰めていくところですけど、ファンが喜ぶ、見たいなという試合を実現していきたい。どんどん声を上げて頂けたらと思います」と早くも次戦を見据えていた。

(THE ANSWER編集部)