堀口恭司(写真:AP/アフロ)

 2023年の大みそかにおこなわれる総合格闘技イベント「RIZIN.45」のメインイベントで、初代フライ級王者をかけたタイトルマッチに臨むアメリカ在住のファイター、堀口恭司が、RIZINの公式YouTubeに出演。現状の日本の格闘技界に対して物申した。

 12月21日に公開された「RIZIN CONFESSIONS #138」で、堀口はRIZIN.45の対戦相手、神龍誠がリング上でおこなった「堀口選手。殺してやるよ」のマイクアピールに対して、「殺すぞ? お前、誰に言ってんだこの野郎、ってなりますよね」と、静かにイラだちを見せた。

 その流れで堀口は、「今のBREAKING DOWNとかもそうですけど、『境界線』がなくなっちゃってるというか。そこがすごくイヤで」と、現状の日本の格闘技シーンへ矛先を転換。

「最初のころはすごくいいイメージで、空手とか武道とかそういうイメージで来てたのが、ここ最近、(朝倉)未来くんとかのBREAKING DOWNが流行ってきちゃって、すげえ悪いイメージになってきちゃったなと思って。そこをしっかりと変えていきたいなっていうのはありますよね」

 と発言。そのまま、朝倉未来に対して、

「不良で成り上がったって言ってるけど、極真空手ずっとやってましたよね? チート(※イカサマや不正行為を指す言葉)使ってるじゃないですか」

 と笑い飛ばした。堀口は自身も伝統派空手のバックボーンを持つだけに、

「自分たちは絶対に一般の方とかとケンカするなっていうのは、もう常日頃から言われてましたね。いいイメージをつくってきた格闘技っていうのを壊されちゃうと、『うわ、俺がやってきたの、なんなんだよ』ってなっちゃうじゃないですか」

 と、発言の意図を説明。「格闘技、これだけ人を感動させられるんだよっていうのを見せたいなと思ってます」と語った。

 この動画がアップされると、コメント欄には、

《BDはエンタメ、あれは格闘技でもなんでもない。堀口いってくれてありがとう》

《二流、三流の格闘家が妬みで言ってるの情けないとか言うバカどもいるけど、超一流の堀口さんがここまではっきり言ってるんだからさすがに納得してくれ。BDはエンタメとしては好きだけど、ファンとしてもあれを格闘技とかスポーツとして認識して欲しくないよね》

《確かに朝倉未来が空手経験者だというのを知って、路上の伝説(笑)って思った》

 など、堀口の意見に同調する声も複数寄せられた。

 BREAKING DOWNのあり方をめぐっては、たびたび議論が巻き起こるが、“史上最強のMade In JAPAN” とも称される世界レベルのファイター、堀口の発言にうなずいた人は多かったようだ。