空から降り注ぐ紫外線は、肌や髪にダメージを及ぼす元凶。肌と髪の専門家に聞いた万全の紫外線対策で、“夏老け”を防いで。今回は「日光を浴びる前」の紫外線対策。毛髪診断士の伊熊奈美さんと、皮膚科医の高瀬聡子先生に教えてもらいました。

※高瀬聡子先生の「高」は、正しくは「はしごだか」

美を奪う大敵。紫外線を防いで老化をストップ!

「コロナ禍で外出を控えていた人ほど、肌は紫外線に当たる準備ができていないので、ダメージを受けやすくなっています」と警鐘を鳴らすのは美容皮膚科医の高瀬聡子先生。肌老化の8割は紫外線によるもので、対策をしないとシミ、シワ、たるみにつながることも。

また、紫外線は髪や頭皮にも悪影響を与えると、毛髪診断士の伊熊奈美さん。「頭皮の乾燥を招き、活性酸素を発生させて健康的な髪の発育をじゃまします。色素細胞もダメージを受けるので、白髪や抜け毛の原因にもなります」

肌と髪の老化を防ぐため、日を浴びる前後の対策を実践しましょう。

日光を浴びる前の対策

肌を守るために有効なのは、やっぱり日やけ止め。使い方を今一度見直して。

●日やけ止めは5点に置いて塗り広げる

スキンケアのあとは日やけ止めがマスト。「両頬・鼻・おでこ・あごの5か所に置いてから広げるとムラなく塗れます。ファンデーションには紫外線を跳ね返す効果もあるので、夏はノーメイクじゃない方がベター」(高瀬先生)

●帽子、日傘で紫外線をブロック

「日やけ止めに加えて、日傘傘、つばの広い帽子、サングラスで物理的に紫外線カットを」(高瀬先生)。「頭上から紫外線は降り注ぐので、帽子や日傘で頭皮も守りましょう」(伊熊さん)

●塗り直しは3時間ごとにスプレーかパウダーで

日やけ止めは汗をかいたり、こすれたりすると落ちるので3時間おきの塗り直しがベター。「スプレーやパウダーだとメイクの上からでも塗り直しがしやすくておすすめ」(高瀬先生)

3種のビタミンC誘導体を配合した、顔やボディはもちろん髪にも使える日やけ止めスプレー。さわやかなビタミンシトラスの香りは夏にぴったり。

・VCサンプロテクトスプレーSPF50+・PA++++70g \2200(アンプルール)

●耳の前、あごの下、生え際、うなじのうっかりやけにご注意

日やけ止めはすみずみまでしっかりと。「耳の前・あごの下・生え際・うなじは塗り忘れやすいゾーンなので念入りに。日光に当たっても赤くならない=炎症が起こりにくい人ほど紫外線を油断しがち。きちんと塗って対策を」(高瀬先生)

●頬の高い部分は重ね塗りを

顔のなかでいちばん日差しが当たるのが、頬の高い部分。「シミができやすいゾーンなので日やけ止めは重ね塗りを。SPF値が高く、肌に密着する乳液タイプがおすすめです」(高瀬先生)

●油断禁物!夏は室内でも紫外線対策を

シワ、たるみの原因になるのが真皮層に届く紫外線A波(UVA)。「UVAはガラスを通して室内まで届くので油断せず、UVAを防ぐ PA表示が高い日やけ止めを使用して」