「自己負担と党費で賄った」批判呼ぶフランス研修の“税金使用”を自民党が全否定
《自民党女性局の海外研修についての私のSNS投稿のせいで、中身のある真面目な研修なのに誤解を招いてしまっており、申し訳なく思っております》
7月31日、SNSにこう綴ったのは自民党の松川るい議員(52)。謝罪のきっかけは、7月下旬から行っていた自民党女性局のフランス研修だ。
局長である松川議員は、今井絵理子議員(39)らと共に合計38人で7月下旬から訪仏し、その様子をSNSで報告。27日には《3才からの幼児教育の義務教育化、少子化対策、政治における女性活躍などの課題について、仏国会議員や行政担当者と意見交換させて頂き大変有意義でした》と綴り、研修の充実ぶりを明かしていた。
ところが同日、松川議員は研修の報告とともに複数の写真を投稿していた。一つ目はエッフェル塔の前で、塔をまねたポーズをして撮影したもの。他にも研修参加者らとエッフェル塔の前で「自民党女性局」と書かれた旗を掲げているものや、リュクサンブール宮殿で撮影した今井議員とのツーショット写真もアップしていた。すると、SNS上で《税金で優雅なパリ旅行》《国民から税金集めてフランス旅行だもん。流石にやましいよね》などの非難が殺到する事態となった。
「折しも現在、国民は円安や物価高に喘いでいる上に、10月からはフリーランスを対象にしたインボイス制度もスタート予定。また防衛増税も待ち構えています。岸田文雄総理(66)が会社員向けの給与所得控除の見直しに関して言及したところ“サラリーマン増税”と受け止められて怒りの声が上がるほど、国民の生活はひっ迫し、ピリピリした状態が続いています。そんななか松川議員の投稿は“女性局が優雅にフランス研修を楽しんでいる”と解釈されてしまい、反発を覚える人たちが多いようです」(全国紙記者)
■費用は党費と各参加者の自腹で捻出=“税金ゼロ”の研修?
そこで31日、松川議員はSNSで釈明文を発表することに。冒頭のように切り出すと、研修の意義や内容などについて説明した。また、釈明文にはこうも綴られていた。
《38名の参加者は、全国の女性局所属の地方議員及び民間人で女性局幹部となっている方々であり国会議員の参加は私含め4人です。費用は党費と各参加者の自腹で捻出しています》
《非常に真面目な内容ある研修であったにも関わらず、『税金で楽しそうに大人数で旅行している』と多くの皆様の誤解を招いてしまったことについて申し訳なくおもっています》
しかし党費には国庫から交付される政党交付金が含まれ、“自腹”とは言うものの、松川氏ら国会議員の給料は税金によって賄われている。「費用は党費と各参加者の自腹で捻出」というが“税金ゼロ”の研修と言えるだろうか?
そこで本誌が自民党に問い合わせところ、次の回答が。
「わが党の政治資金の収支は、政治資金規正法に則って適正に処理し報告しております。このたび報道されている女性局の海外研修の費用は、自己負担分と党費負担分で賄っており、党負担分は国民の税金である政党助成金からは支出しておりません」
あくまで税を使用していないと主張する自民党。女性局がフランス研修で学んだことを日本で活かしてくれるよう願うばかりだ。