パナソニック エレクトリックワークス社は、次世代照明器具・LANTERNA(以下、ランターナ)の受注を開始しました。本機は直方体の照明器具ですが、四方のシェードには液晶ディスプレイが内蔵。このディスプレイに様々な映像を映し出すことで、これまでにない体験をもたらす製品です。

 

↑天吊り型のランターナ。液晶ディスプレイで、ステンドグラス風の映像を映し出しています

 

照明器具なのにメディアとして機能。コミュニケーションの契機に

ランターナは、ウェルビーイングに配慮した空間づくりのアプローチとして設計されました。四方のシェードに内蔵された液晶ディスプレイには、ステンドグラス風の映像や、オリジナルの情報を映し出せます。おしゃれ、あるいはリラックスできる空間を演出するだけでなく、メディアにもなる照明器具という、新規性のある製品です。天井から吊り下ろして使う天吊り型と、床や机の上に置いて使う据え置き型の2タイプが用意されており、設置場所や目的に応じて使い分けできます。

 

↑据え置き型のランターナに、人のプロフィールを表示。来客のある会議室などに設置して、コミュニケーションの契機にできます

 

ランターナには無線LANを内蔵。スマホやタブレットの専用クラウドアプリから設定することで、ディスプレイに映像を映し出せる仕組みです。アプリにはプリセットで用意されているコンテンツがあるほか、オーサリングツールを使ってオリジナルの映像を作ることもできます。また、コンテンツのプレイリストを設定できるので、映像の移り変わりをスケジューリングすることも可能です。

 

↑複数台を並べて、連動して動作させることも可能。10台までの連動に対応しています。Bluetooth通信機能を搭載しているので、外部のスピーカーと連携して、音も併せた演出もできます

 

ランターナの液晶ディスプレイは、ステンドグラスや行灯など、モノの質感を映すことを特に得意としています。下の写真ではまるで本物と見紛うような質感が再現され、模様が動くステンドグラス・行灯として機能しています。

↑専用アプリの操作画面。1台の照明で、ステンドグラスにも行灯にもなります

 

↑照明の色温度は、3段階で設定できます

 

分解したテレビから生まれた一台が、新たな体験をもたらす

ランターナの開発を担当した大島弘嗣さんは、照明の新たな価値を実現するために「光と映像」にフォーカスしたと語ります。最初の試作機は、社員寮の自室にあったテレビを分解して作ったそう。同期入社の尾崎泰一朗さんと二人三脚で開発したランターナは、経営層や社内のプロフェッショナルと連携して、商品化にこぎつけたといいます。

↑大島弘嗣さん

 

ランターナのサイズは、幅163mm×は297(据え置き型。天吊り型は237)mm×奥行き163mm。天井から吊るしても、卓上置いても、大きすぎず小さすぎないサイズ感です。

↑オフィスの一角に設置したランターナ。存在感はありつつ、過度なスペースはとっていません

 

ランターナにはすでに導入事例があります。ホテルのチェックインカウンターや、オフィスのコミュニケーションスペース、カフェのVIPルームに採用されているそうです。未だかつてない発想で作られた本機は、その空間に訪れた人を驚かせ、新たな体験を提供する一台となることでしょう。

 

 

【製品情報】

想定価格:27万円前後

別途クラウドサービス利用料:3000円/月(1台あたり)