家事やものの持ち方、人づき合いなど、これまで当たり前と思っていた習慣を見直してみませんか。70歳で実家を売却し、サービスつき高齢者向け住宅に移り住んだ真藤眞榮さんの、家も心も軽やかな暮らしをのぞいてみました。

70歳で移り住んだシルバーマンションで“自分ファースト”楽しんでいます

長年暮らした東京都内の自宅を手放し、70歳で新しい家へ移った真藤さん。今の住まいは高齢者向けのサービスつき住宅(分譲マンション)です。「この部屋があいて、見に来たら気に入ってしまって。近くの公園の緑はきれいだし、池の子ガモはかわいいし。ビビビときて即決しちゃいました(笑)」

【写真】コンパクトでも快適なリビング

 

70代でやめてラクになったこと

真藤さんが、70代でやめて暮らしや心がラクになったことを5つ教えてくれました。

●<住まい>広い実家でひとりでがんばるのをやめました

70坪の実家から、17坪のマンションへ。縁もゆかりもない土地で、しかも人生初の集合住宅、かつ初めてのひとり暮らし。周囲からは『大丈夫なの?』と心配の声だらけでしたが…。

「住めば都、快適です。たとえ、失敗かも…と感じたとしても、70代前半ならまだやり直す時間も体力もある! と思っていたので、すんなりと決断できました」。掃除機は、パワフルな重いダイソンから、軽くて小回りの利くマキタにチェンジ。

●<ごはんづくり>食材の買いすぎやめました

昔のように家に大勢が集まることも少ないし、今のキッチンはコンパクト。「食材は、“おいしいうちに食べきれる”を買うように心がけています。それに小さい冷蔵庫にしたら、あけるたびにスクワットするから運動にもなっちゃうの!」

●<家具>イスのひじかけ、やめました

立つのも座るのもすごくラク、と真藤さん。「ひじかけは立ったり座ったりする際に引っかけがち。さらに座面が回転するタイプにしたら、イスを引くよりもコンパクトに動けてラクに!」

●<ファッション>カバンの手持ちやめました

手がふさがると、万が一転んだときに危険! 「大好きなケリータイプのバッグは肩かけできるように、似たベルトを見つけてアレンジしました」

●<人づき合い>形式的なおつき合い減らしました

「今は“隠居見習い”と称して、自分がやりたいことを優先しています」と話す真藤さんは、人間関係も見直し中です。子どもの縁で知り合ったママ友との関係は大事にしつつ、都内在住時の儀礼的なつき合いは、徐々に卒業することに。

「お世話になった方々への感謝はきちんとお伝えしたい。でも負担になるおつき合いは少しずつ整理しています。不義理にならないように、礼節は欠かさず、時間をかけて。ただ減らせばいいってものでもないですから」

 

『これからの暮らしbyESSEvol.05』では「今が「やめどき」適齢期! 50代、60代、70代のやめてラクになったこと」を特集。ほかにも、暮らしに役立つ情報を掲載しています。