エンゼルスの大谷翔平【写真:ロイター】

写真拡大

三振を喫したのと同じ球種を本塁打に「全ては修正力です」

 米大リーグ・エンゼルス大谷翔平投手は18日(日本時間19日)、敵地ロイヤルズ戦に「2番・DH」で先発し、2戦連発の24号2ランを放って5-2の勝利に貢献した。打球速度117.1マイル(約188.5キロ)は今季自身最速弾。通算224勝右腕のスローカーブを粉砕した一打に米解説者も「常識に反している」と仰天している。

 メジャーで13年プレーした解説者の理解をも超える衝撃弾だった。1点ビハインドの5回無死二塁の第3打席。現役2位の通算224勝を挙げているザック・グリンキー投手の69.7マイル(約112.2キロ)のカーブを振り抜くと、打球はあっという間に右中間席へ飛び込んだ。両リーグ最多を走る逆転の24号2ラン。カリフォルニア州地元放送局「バリー・スポーツ・ウェスト」で解説を務めるデニー・ホッキング氏も目を丸くした。

 同局の試合後番組に出演した同氏は「今日彼がしたことは常識に反しています」と切り出した。「これだけ速い打球を打つ時は、投手がパワーを与えているものです。ここでは、70マイルのカーブを今季最速の117マイルの打球にしました。これは感銘を与えるものです」と、この超高速弾が球速の遅いボールを捉えてのものだったことを強調した。

「しかし、これをさらに印象深いものにしたのは、彼がその前の打席で全く同じ球に三振を喫していたことです」と続けた同氏。3回の第2打席では2-2からの70.8マイル(約113.9キロ)のカーブにバランスを崩し、空振り三振に倒れていた。

 MLB公式サイトによると、ロイヤルズのマット・クアトラーロ監督も「(大谷とマイク・トラウトは)2人の球界最高の打者だ……3巡目になって、彼らは修正してきた」と称賛。ホッキング氏も「全ては修正力です」とまとめ、同じ轍を踏まない大谷を称えていた。

(THE ANSWER編集部)