「バッター液」をご存知でしょうか? バッター液とは、卵と水、小麦粉を混ぜたもの。早く上手に揚げ物ができるので、とっても便利なんです。ここでは、バッター液のつくり方と、バッター液を使った簡単揚げ物レシピをまとめてご紹介します。

紹介するバッター液の分量はレシピによって異なります。お好みのものをお試しください

バッター液の基本のつくり方。時短で揚げ物がつくれてカリッとおいしい!

普通は小麦粉や卵を順につけてからパン粉をつけるところですが、バッター液を使った場合は、このあとパン粉をつけるだけで、揚げ物ができるのです。時短になるうえ、衣がはがれずにきれいに仕上がるのが特長。

「液状なので、タネの表面をムラなく覆ってパン粉が均一につきます。ボリューム感が出て食べごたえが増しますよ」(料理研究家・あまこようこさん)。

話題のバッター液を使ってトンカツを揚げてみました。従来の方法で揚げたものとの比較もあわせて紹介。

●バッター液の材料とつくり方(つくりやすい分量)

(1) 卵1個と水は合わせて150ccになるようにカップに入れて混ぜ合わせます。

(2) (1)を小麦粉120gを入れたボウルに注ぎ入れ、泡だて器などでダマがなくなるまで混ぜます。

上記で紹介した分量で、豚ローストンカツ用肉(150g)4枚分を揚げることができます。左が従来どおりに小麦粉→卵→パン粉の順で調理したもの。右がバッター液を使用。

バッター液を使用したものの方が、衣がしっかりついていて、パン粉がサクサクと立ちます。肉の縮みが少ないため、ジューシーな仕上がりになりました。

志麻さんの肉とチーズの揚げ物おかず。豚こまや鶏胸もチーズを挟めばごちそうに

フランス料理のシェフから家政婦に転身し、気軽でおいしい家庭料理レシピが大人気のタサン志麻さんに、バッター液を使ったフライのレシピを教えてもらいました。

豚こま肉や鶏胸肉も、チーズをはさんでフライにすれば気軽なごちそうに!

●チーズカツオーロラソース添え

【材料(4人分)】

豚こま切れ肉 500g
スライスチーズ 4枚
塩、コショウ 各適量
A[卵2個 水1/4カップ 小麦粉大さじ4]
パン粉、サラダ油 各適量
B[マヨネーズ大さじ4 ケチャップ大さじ1]
サラダ菜 適量

【つくり方】

(1) 豚肉1/8量をトンカツの大きさに成形し、上に三つ折りにしたチーズをのせ、上から豚肉1/8量でおおう。残りも同様につくる。

(2) (1)の両面に塩、コショウをしっかりふって下味をつける。

 

(3) バットにAをよく混ぜ合わせてバッター液をつくり、(2)をくぐらせ、パン粉をまぶす。

(4) 少量の油でじっくり揚げ焼きに。フライパンの底に広がる程度の少なめの油を入れ、(3)を重ならないよう並べる。弱火にかけ、肉の周りの色が変わり、衣に焼き色がついたら、裏返して揚げる。サラダ菜とともに盛り、混ぜたBを添える。

[1人分642kcal]

こちらの記事では、鶏胸肉とクリームチーズのフライも紹介していますので、チェックしてみてくださいね。

バッター液を使えば簡単!みんな大好き簡単揚げ物おかず

やや面倒だと躊躇してしまうフライ。カリッと上がる魔法の「バッター液」を使えば、楽ちんに満足いくメニューが完成しますよ。

●大きくのばして豪華に。やわらかくて食べやすい「ミラノ風チキンカツ」

【材料】

胸肉 小2枚(皮なし400g)(厚みを半分に切る)
バッター液[溶き卵1個分 小麦粉1カップ 水3/4カップを混ぜ合わせる]
パン粉 適量
揚げ油 適量

【つくり方】

(1) 鶏肉はラップにはさんでめん棒でたたき、厚さ7〜8mmにのばして塩小さじ2/3、コショウ少しをふる。

(2) バッター液をつける。

次にパン粉をつける。

(3) フライパンに揚げ油を170℃に熱して(2)を入れ、4分ほど揚げる。油をきって器に盛り、粉チーズをふって好みの生野菜を添える。

[1人分302kcal]

 

●香ばしい衣がエビとタマネギの甘さを引き立てる!「ポップコーンシュリンプ&オニオンリング」

【材料】

むきエビ 16尾(150g)
塩 小さじ1/2
コショウ 少し
タマネギ 1個(1cm厚さの輪切りにして、2〜3枚ずつのリング状に分ける)
バッター液[溶き卵1個分 小麦粉1カップ 水3/4カップを混ぜ合わせる]
パン粉 適量
揚げ油 適量

【つくり方】

(1) エビとタマネギに塩、コショウをふる。

(2) バッター液、パン粉の順に衣をつける。

(3) フライパンに揚げ油を170℃に熱して(2)を入れ、4分ほど揚げる。油をきって器に盛り、レモンを絞ったり、好みのソースやタレをつけて食べる。

[1人分311kcal]

 

こちらの記事では、豚肉のシソチーズフライとはんぺんフライも紹介していますので、チェックしてみてくださいね。

少ない油で簡単に!子どもも大喜びのクリスピーフライドチキン

たまにはガッツリとフライドチキンが食べたい! お子さんも大喜びのフライドチキンをおうちでつくってみませんか? お店のような歯ごたえも、自宅にある材料で再現が可能! 鶏手羽元と鶏モモ肉をつかったフライドチキンのつくり方をご紹介します。

●超クリスピーチキン(鶏手羽元&鶏モモ肉)

【材料(4人分)】

鶏手羽元 8本(450g)
鶏モモ肉 1枚(250g)
塩 小さじ1と1/4

★クリスピー衣
小麦粉 220g
牛乳 大さじ4
顆粒洋風だし 大さじ1と1/2
塩 小さじ1/2
コショウ 少し

★バッター液
小麦粉 80g
水 1/2カップ
ニンニク(すりおろす) 大さじ1/2
揚げ油 適量
レモン(くし形切り) 適量

【つくり方】

(1) 鶏肉に下味をつける

手羽元は骨の両側に沿って切り込みを入れる。モモ肉は余分な脂肪を除き、厚みを半分にひらいて4等分に切る。

手羽元に少し多めに塩をふり、残りの塩をモモ肉にふる。すり込むようになじませ、室温に15分おく。

(2) クリスピー衣をつくる

バットに小麦粉を広げて入れる。ボウルにその他の衣の材料を混ぜ合わせ、写真のように曲線を描きながら回し入れる。

手を広げて指先で大きく混ぜ、水気がなくなったらダマの部分を両手ですり合わせて1cm以下のぽろぽろの状態にする。

<ポイント>クリスピー衣とは?

ここでできるそぼろ状のダマを揚げると、ガリッとした食感のクリスピー衣に変身! ダマは1cm以下なら大きさはバラバラでも大丈夫。ダマと粉を一緒につけて肉をおおうと、こんがりときれいに揚がる。

(3) クリスピー衣をまぶす

ボウルにバッター液の材料を入れて混ぜ、(1)を加えてからめる。(2)をまぶし、手で押さえてなじませる。

<ポイント>バッター液は薄づきに

バッター液をつけすぎると衣がぼってりと厚くなり、クリスピー感がイマイチに。薄めにつけた方が、肉とのバランスがよくなる。衣をつけたら、鶏肉は重ねずに置き、衣がはがれないよう注意して。

(4) フライパンで揚げる

フライパンに揚げ油を深さ2cmほど注いで170℃に熱する。(3)の手羽元を入れて途中で1〜2回上下を返しながら9〜10分揚げて油をきる。モモ肉も同様に5〜6分揚げ、油をきる。器に盛り、レモンを添える。

[1人分762kcal]

 

衣に洋風だしやニンニクをプラスして、うま味アップ。ジューシーな鶏肉と一緒に、クリスピーな衣の食感も楽しんで!