入居時にやっておくと、その後の新居での生活が快適に! そんなちょっとした工夫を、日刊住まいライターが体験をもとに紹介します。業者とのトラブル対策、入居後の掃除をラクにする、害虫の侵入を防ぐ…さまざまなメリットとそのやり方を語ります。

本格的に生活を始める前の新居の写真を撮っておく

ハウスメーカーで、延床面積が32坪の平屋の住まいを1年ほど前に建てた筆者。引き渡しをされたらまず、各部屋の写真をたくさん撮りました(本来、引渡し前の完成検査・施主検査のときに撮影するのが望ましい)。

入居時にキズに気づいた際、「住む前に、もともとあったキズ」の証拠として写真が使えます。これにより、ハウスメーカーから、無料の補修などを受けられることも(NGの場合もあります)。

また、引っ越し直後にキズに気づけば、引越し業者がつけたキズであるのか、判断材料になります。

ほかにもメリットが。撮影した写真をスマートフォンに入れておけば、家具や家電を買いたしていく際にも便利。家の雰囲気にピッタリのインテリアにまとめやすいです。

わが家の場合、テレビボードや棚の色合いを選ぶときに役立ちました。置きたい場所の床と壁の色とのバランスが、イメージしやすかったです。

また、ものが一切ない状態でのわが家の写真は、家づくりを達成したよい思い出として、あとから見返してとても楽しめますよ。ぜひ一生に一回の引き渡しの状態を記録に残してみてはいかがでしょう。

 

床や壁のふき掃除を念入りにすませておく

入居する前に、ふき掃除を念入りにしておきました。というのも、新築だからといって汚れがない、というわけではないからです。

家の完成から引き渡しまでの間だけをとっても、さまざまな業者が出入りするもの。小さなホコリや木くずなどもたくさん落ちています。

ふき掃除が、キズや不具合を早期に見つけるきっかけになることも。

入居前は、家具や家電を置いていないので、とても掃除しやすいです。動かしづらいものを置いてしまえば、その下の床をふく機会もめったいないでしょう。ですから、なおさらなにもない状態での掃除をしておきたいものです。

衛生面はもちろんですが、心理的な効果あるのではないでしょうか。掃除をしっかりしたおかけで、気分さっぱり。おかげで筆者は、とても気持ちよく入居することができたと思います。

お風呂ドアにマスキングテープを貼って汚れ防止に

マスキングテープでの汚れ対策。よく耳にするかと思います。わが家も、入居直後、そしてその後もしばらく、いたるところにマスキングテープを貼って、ホコリや汚れをガードしていました。

しかし、きれいに貼らないと見た目が悪くなってしまううえに、貼る場所によっては簡単にはがれてしまうので、作業がおっくうに。入居後、数か月でやめてしまいました。

ただし、浴室のドアパッキン部分だけは、マスキングテープ貼りを続けています。筆者は、100均の防カビ仕様マスキングテープを使用。貼る場所が目立たない足元なので、神経質にきれいに貼る必要もありません。

汚れが気になったら捨てるだけなので、「ヌメリやカビを触りたくない」「掃除をラクに終わらせたい」という筆者には、確実にやって意味がありました。

マスキングテープをきれいに貼らずともよい場所、頻繁に掃除したくないところ、触りたくない汚れがある場所であれば、この習慣を続ける価値があると思います。

 

家具や家電の下に保護マットを敷いてキズ防止を

冷蔵庫を置く予定の場所には、保護マットを敷きました。じかに置くと、床がへこんだり、キズがついたりしてしまうケースがあるからです。筆者が選んだのは、透明タイプの保護マット。インテリアのジャマになりません。

同じ場所に長く置かず、定期的に移動させれば、ある程度はへこみなど防げるかもしれませんが、置き場所が変われば、冷蔵庫の利便性が失われます。それに、重い家電を移動するのも現実的ではありません。

わが家の場合は、冷蔵庫でしたが、重い家具についても、対策をしておくとよいでしょう。あらかじめ新居に置くもののサイズを測っておいて、そのサイズに合わせて保護アイテムを購入しておくといいかと思います。

 

すき間をうめて、汚れや害虫の対策を

すき間は汚れをためやすく、においの原因になったり、虫の侵入経路になったりすることも。なにかと厄介です。そこで筆者は、家の中のさまざまなすき間を、入居のタイミングで埋めておきました。

たとえば、IHコンロとキッチンのワークトップのすき間。筆者は、ひも状のシリコン(IH向けにすくられた専用のもの)で、すき間を埋めています。これはチューブのシリコンみたいにコツがいらないし、見た目に影響もなし。もともとキッチンは汚れをためやすいところなので、この施工をしたことにとてもメリットを感じています。

また、トイレの便器と床のすき間は、チューブタイプのシリコンでコーキングしています。キレイにやるのはコツがいりますが、ここを埋めておくことで汚れや悪臭を予防できるので、やるに越したことはなし。

ちなみに台所や洗面所のシンク下の排水管のすき間については、業者が入居前に埋めてくれていました。事前に「虫の侵入経路になる」と聞いていたので、じつは筆者がDIYしようと思っていたところ。プロが仕事をしてくれてひと安心。

とにかく、最初にすき間を埋めて汚れや虫をガードしておくと、安心感がありますね。

引っ越しで使った段ボールをすぐに捨てる

入居直後は、引っ越し用の段ボールや通販の段ボールなどがたまりがちなものです。筆者の場合、可能なものならなるべく玄関か外で開封して、段ボールを持ち込まないようにしました(業者が部屋まで段ボールを運ぶので、実際、それができるのはわずかですが)。また、とにかく早く段ボールを捨てることも徹底。

使い古された段ボールと一緒に、新居に害虫を持ち込んでしまうことがあるそうです。また、家に置きっぱなしの段ボールは、ゴキブリのすみかになるとのこと。

とにかく段ボールは、安易に放置しないほうが衛生上よさそうです。段ボールをさっさと捨てたことが功を奏したのかわかりませんが、今のところ、害虫による被害は、わが家にありません。

以上、筆者が入居時にやっておいて、「実際、よかった!」と感じたことを語りました。どれも簡単にできること。新居時は、まっさら状態のマイホームの気持ちよさを、存分に楽しんでいただきたいですね。