コンビニやファミレスなどで最大16%還元! 新時代の超万能決済「Olive」の実力とは?
2月3日にOliveが発表され、3月1日に申し込み受け付けがスタートした
2月に突如発表された、三井住友FGの新決済「Oliveフレキシブルペイ」。3万9000円相当の入会キャンペーンに加えて最大16%還元と、力の入りようがすさまじく、感度の高いポイ活民の間で話題沸騰中だ。しかし、なぜメガバンクがこんなサービスを? その裏側には、新たな経済圏の構想があった!
■実質年会費3000円のプラチナカード
三井住友FG(フィナンシャルグループ)は3月1日、新サービス「Olive(オリーブ)」の提供を開始した。これは三井住友銀行、三井住友カード、SBI証券、オンライン保険といった複数の金融サービスを一括管理できる、スーパーアプリのようなサービスだ。
また、おトクだと注目を集めているのが、専用のナンバーレスカード「Oliveフレキシブルペイ」である。これは一枚でキャッシュカード、クレジット、デビット、ポイント払い(プリペイド)の4つの機能を使い分けることができるオールインワンカードだ。そこで、ポイント情報サイト『ポイ探』運営の菊地崇仁(たかひと)さんに解説してもらった!
――ズバリ、Oliveフレキシブルペイの魅力は?
菊地 端的に言えば、とにかく三井住友FGの力の入れようがスゴい。まずは5〜16%という破格のポイント還元率です。この還元を受けられるのは一部の店舗だけですが、セブン−イレブンやローソン、マクドナルド、ガスト、すき家など身近なラインナップが並んでいます。
――日常的なお店で使ってるだけでトクできると。でも、最大還元率を実現するにはハードルの高い条件をクリアする必要があるのでは?
菊地 それは否めません。とはいえ、還元率7%なら誰でも達成できます。まず、Oliveは毎月特典が選べるのですが、そこには対象店舗での還元率を1%アップさせる特典があるので、それを選びましょう。またタッチ決済を利用すれば5%、Oliveアカウントへ月1回以上ログインすれば1%上がります。
――ちょっと複雑ですが、とにかくその3点に気をつければ7%は簡単だと。
菊地 はい。また、入会キャンペーンもけっこうな規模で、三井住友FGのVポイントが最大3万9000円相当もらえます。条件はさまざまですが、達成しやすい「Oliveアカウント新規開設と入金」「クレジットモードの追加と利用(1万5000ポイントを上限に15%還元)」だけでも最大1万8000円相当のポイントが得られますよ。
――年会費は?
菊地 Oliveフレキシブルペイには、3種類のランクがあります。一般は年会費無料、ゴールドは5500円、プラチナプリファードは3万3000円ですね。ただし、ゴールドもプラチナも初年度年会費無料ですし、ゴールドは年間100万円以上の利用で翌年以降永年無料になります。年間100万円というと多く感じますが、家賃や光熱費、水道代などの固定費を決済していればそう難しくないでしょう。
――では、申し込むとしたら、どのランクがオススメ?
菊地 イチ押しはプラチナです。年会費こそかかるものの、SBI証券で積立投資をすれば5%還元のボーナスが得られ、年間最大3万ポイントがもらえるので、実質年会費は3000円と言っていい。
――楽天証券は改悪が続いており、低コストの人気投信を買っても還元率は現在0.2%にしかならないですから、それと比べると5%は破格ですね。
菊地 はい。その上、基本還元率は1%と、メインカードとしても十分のスペック。これまでに類を見ない持ちやすさのプラチナカードです。
一方、そこまで使う予定もないのなら一般カードで対象店舗の決済時のみ利用するスタイルでいいでしょう。
■ネクストブレイクは三井住友経済圏!
――Oliveフレキシブルペイを使う際の注意点は?
菊地 決済の引き落とし口座が三井住友銀行に限られるので、口座にある程度お金を入れる必要がある点でしょうか。
――つまり、がっつりトクしたいならメインバンクは三井住友銀行にし、決済はOliveフレキシブルペイのクレジットモード、投資はSBI証券でするのがよいと。ほかの決済手段と比較しても、Oliveフレキシブルペイはオススメできます?
菊地 悪くないでしょう。今後は楽天やPayPayのように"三井住友経済圏"が拡大していくと思われるので、将来性も期待できます。
三井住友FGは昨年10月、Tポイントの運営会社と資本業務提携を結び、VポイントとTポイントの統合を目指すと発表しました。会員数7000万人、提携店15万以上で、抜群の知名度を持つTポイントを取り込み、巨大経済圏の確立を目指しているのです。
Tポイントは資金力の面で他の経済圏に対抗するのが難しかったのですが、それを三井住友FGが補えば、一気に成長する可能性があります。
――なるほど。
菊地 その際にキモになるのは、やはり通販。ライバルの楽天経済圏の強みは「楽天市場」の圧倒的なユーザー数です。では三井住友FGはというと、実はAmazonカードを発行しています。今後、Amazonとの提携を進めて対抗するかもしれませんね。
――今のうちにOliveに申し込んで、三井住友経済圏の恩恵を受ける準備をしておいたほうがよさそうです!
取材・文/伊藤将史