鳥取移住の先輩が得た暮らしとは? 移住の進め方や支援制度についても紹介
鳥取県は地方への移住先として人気のある県です。鳥取県では移住希望者に対し、さまざまな支援サービスを行っています。
今回は、鳥取移住の魅力について具体的に解説するとともに、先輩移住者の声も紹介します。移住の進め方や鳥取県の支援制度についても紹介するので、鳥取移住に興味のある人はぜひ参考にしてください。
鳥取県の特徴・基本データ
中国地方の北東部に位置する鳥取県は、北は日本海、南は中国山地に面しています。県内は山地が多いものの、鳥取県三大河川の千代川・天神川・日野川周辺を中心に広がる平地には鳥取市、倉吉市、米子市と3つの市があります。
比較的温暖な気候で、春から秋にかけては好天が多い一方、冬は降雪が見られることも少なくありません。
日本海沿岸には日本最大級の砂丘である鳥取砂丘があり、観光地としても人気です。また、「ゲゲゲの鬼太郎」の作者・水木しげるさんや、「名探偵コナン」の作者・青山剛昌さんの出身地としても知られ、鳥取県はしばしば「まんが王国」を称しています。
産業では稲作や野菜・果樹栽培、畜産などが盛んで、二十世紀ナシや因州和紙などの特産品が有名です。
鳥取移住で得られる暮らし
ここでは先輩移住者の体験談をもとに、鳥取移住の魅力を紹介します。鳥取ならではの特徴をポイントごとに見ていきましょう。
人とのつながりが見える暮らし
生まれ故郷の鳥取市に東京からUターン移住した川粼さんは、前職のプロダクトデザイナー兼バイヤーの経験を活かし起業。市が運営する空き家バンクで田園風景が一望できる古民家を見つけ、仕事場と住まいを兼ねて入居しました。
移住後はデザインや商品のセレクト、店舗のディスプレイなど幅広く手がけ、SNSを通じて人脈を広げています。自らディレクションをつとめた雑貨店も盛況で、人とのつながりを実感できる点が鳥取移住の大きな魅力だと語っています。
出典:鳥取で癒されながらリモートワーク|鳥取来楽暮
世代を超えたつながりが当たり前の暮らし
新卒で鳥取市内のIT企業に就職した深沢さんは、埼玉県生まれで東京の大学に通っていたため、あるきっかけまでは東京での就職を考えていました。
そのきっかけとは、大学時代に参加した「明治大学創設者ふるさと活動隊」のフィールドワークです。プログラムの一環でたまたま訪れた鳥取市・用瀬の美しさに惹かれ、移住を決意しました。
移住先では、世代を超えた地域住民との交流を通じて鳥取の文化・伝統に触れる、充実した日々を送るかたわらで、市のPR活動にも参加しています。
出典:新卒移住。仕事は市内で、週末も自分らしく。「移住して!」と言わないまち、鳥取市用瀬(もちがせ)町。|鳥取来楽暮
鳥取移住の進め方
鳥取に移住するためには、どのような手順をたどればいいのでしょうか。ここからは鳥取移住の進め方について紹介します。
暮らし体験
鳥取県では各市町村に移住体験施設が用意されており、宿泊や地元の人との交流を通じて移住後の暮らしを体験できます。また、先輩移住者に相談したり、移住者交流会に参加したりと、移住者の声を実際に聞いてみるのもおすすめです。
お試し住宅については、ふるさと鳥取県定住機構のホームページから検索できるので、この機会にチェックしてみましょう。
お試し住宅|ふるさと鳥取県定住機構
仕事探し
鳥取への移住を決めたら、次に必要なのは仕事探しです。鳥取では就職・転職に加え、県内での起業から農林水産業への就職まで幅広いサポートが用意されています。
たとえば、「ふるさと鳥取県定住機構」では鳥取県内での就職を目指す人に対し、「就職コーディネーター」を設置し、Iターン・Uターン・Jターンそれぞれに応じた相談を受け付けています。
さらに、「とっとり仕事定住人材バンクシステム」や「鳥取県立ハローワーク」などを活用すれば、求人情報の収集が可能です。
就職相談・移住相談窓口のご紹介!|ふるさと鳥取県定住機構
とっとり仕事定住人材バンクシステム|ふるさと鳥取県定住機構
とっとり求人・求職マッチング|鳥取県立ハローワーク
住まい探し
鳥取への移住を決めたら、住まい探しも早めに取りかかっておきましょう。まずはWebサイトや空き家バンクなどで情報収集をするのがおすすめです。
また、鳥取県宅地建物取引業協会の物件検索サイト「イエとち鳥取」では、鳥取市・倉吉市・米子市・境港市を中心に中古住宅や中古マンション、賃貸住宅、賃貸マンション・アパートなどの情報を提供しているので、チェックしてみましょう。
さらに、鳥取県宅建協会が運営する「とっとり暮らし住宅バンクシステム」では、売家や賃貸、売地などの情報が検索できます。
これらの情報サイトを上手に活用して、予算やライフスタイルに合う住まいを絞り込みましょう。
空き家バンクの取り組みについて|鳥取県
イエとち鳥取|鳥取県宅地建物取引業協会
とっとり暮らし住宅バンクシステム|鳥取県宅地建物取引業協会
鳥取移住におすすめの市町村
鳥取県にある市町村はそれぞれ魅力があり、子育てや教育へのサポートも充実しています。ここでは、特におすすめの市町村を見ていきましょう。
東部エリア
東部エリアでは鳥取市、岩美町、若桜町などがおすすめです。
鳥取県の県庁所在地である鳥取市は、都市機能を備えた暮らしやすいエリアです。各種商業施設に加え、医療機関や教育機関も充実しています。子育て支援も用意されているため、若い世帯にも人気の高い街です。
鳥取市に隣接する岩美町は、美しい自然が魅力です。ユネスコ世界ジオパークに認定された山陰海岸国立公園の一部を擁し、国内でも有数の透明度を誇る美しい海が広がります。温泉町やレジャースポットとしても有名です。
一方、山間部の若桜町は自然に囲まれた暮らしを望む人にぴったりのエリアで、雑誌などにもたびたび取り上げられています。第1子0歳から、給食費を含む保育料が完全無料で、通学費の補助も受けられるなど、子育て・教育に注力した取り組みが特徴です。
中部エリア
中部エリアでおすすめなのは倉吉市、三朝町、琴浦町などです。
倉吉市にはのどかな田舎と都市の利便性を兼ね備えた、ほど良い暮らしやすさがあります。医療施設も充実していることから子育て世帯にも人気です。お店を始めたい人をサポートする支援制度「チャレンジショップ」も見逃せません。
三朝町は断崖絶壁に建てられた三徳山投入堂や趣深い三朝温泉などの観光スポットがたくさんあります。また、教育や子育て支援にも力を入れた取り組みがあることもポイントです。
琴浦町は農業や畜産、漁業が盛んで、日常的に新鮮な食材が手に入れられる街です。教育・福祉にも積極的で、子育て世帯はさまざまな支援が受けられます。
西部エリア
西部エリアでおすすめなのは米子市、境港市、日吉津村などです。
米子市は西部エリアの中心都市で、医療や交通などインフラが整った街です。島根県と隣接する立地から、観光や人流・物流の拠点として栄えています。いくつかの名水スポットを擁しており、水道水がおいしい点もポイントです。
境港市は国内でも有数の水揚げ量を誇る港町です。水産食品が豊富なほか、マリンスポーツのスポットとしても知られています。また「水木しげるロード」など漫画家・水木しげるさんにゆかりのある観光スポットも人気です。子育て支援にも力を入れており、ファミリー世帯が暮らしやすい街でもあります。また、米子市との間に米子空港があるため、旅行や帰省をする際にも便利です。
日吉津村は鳥取県で唯一の村です。日本でも4番目に面積が小さな村ですが、コンパクトながら各種施設がそろっており、2022年9月には複合子育て拠点施設「ミライトひえづ」がオープンしました。
まとめ
鳥取県は移住支援や就業支援、住まい探しへの支援が充実しており、移住者の積極的な受け入れ体制が整っている県です。
人と人とのつながりがしっかりと感じられる暮らしは、世代を超えて移住者の心をつかんでいます。鳥取移住を検討するなら、まずは情報収集やお試し移住から始めてみましょう。