【メンタル】精神科医が解説・日本人がかかりやすい心の病気10選
精神科医とカウンセラーがメンタルに関する情報を発信する「生活に役立つメンタルヘルス」より、日本人がかかりやすい代表的な心の病気を10つ紹介する。


この記事はYouTube配信「【代表的な心の病気10選】さくっと分かる!!|メンタルヘルス|うつ病|双極性障害|適応障害|パニック症|統合失調症|摂食障害」から、ライブドア社の自動書き起こしツールによって生成されています。

はじまり





皆さんこんにちは、生活に役立つメンタルヘルスチャンネルです。

心の病気で精神科に通っている日本人は450万人ほどいます。治療を受けていない人はそれ以上にいますので、どれだけたくさんの人が心の病気を抱えていることでしょうか。

この数字は、10年前に比べて1.5倍に増えています。心を病むのは弱い人だと言われていた時代もありましたが、この数字を見ると決してそうではないことが分かります。誰もが心の病気になる可能性のある時代なのです。

心の病気の原因はまだ完全にわかっていません。脳の働きの問題が大きな原因の一つですが、それだけで説明できるものではありません。

生まれ持った素質や遺伝的な問題、心の抵抗力などの心理的な問題、家族や職場などの環境の問題。そして、生きがいや信仰などのスピリチュアルな問題、こうしたさまざまな要素が複雑に絡み合って発症するというのが、現在の精神医学の考え方です。

それでは、心の病気にはどのような種類があるのでしょうか。今回は、最も多く見られる10の病気を紹介していこうと思います。

その1:うつ病





1. うつ病。心の病気で最も多いのがうつ病です。小学生からお年寄りまで100万人の日本人が治療を受けています。

症状は、気分の落ち込みを中心に不安や気力の減退がみられ、生きるエネルギーが枯れ果てたような状態です。重症の場合は、死にたい気持ちも出てきます。不眠症・食欲減退・倦怠感・腰痛などの痛みといったさまざまな身体の症状があるのも特徴です。

その2:双極性障害





2. 双極性障害。気分の波が普通の人よりも大きく、うつ状態と躁状態を繰り返す病気です。以前は、躁うつ病と呼ばれていました。

「躁状態」とは、気分が大きくなって良くしゃべり、寝ないで活動するような状態です。浪費を繰り返し、対人関係でトラブルになることがあります。

若い人がなりやすく、再発を繰り返しやすい病気です。遺伝的な要素が大きいと考えられています。

その3:統合失調症





3. 統合失調症。悪口の幻聴や被害妄想がある病気です。部屋に盗聴器を仕掛けられている、謎の組織に後をつけられている、食べ物に毒を盛られているなどと感じ、自分の気持ちが人に読み取られるという人もいます。

双極性障害と同じで遺伝的な影響が大きく、若い頃に発病し、慢性的に続く病気です。進行すると無気力な状態になります。うつ病や不安症に次いで多く、日本では65万人が治療を受けています。

統合失調症は、抗精神病薬の治療がとても効果があります。ところが、自分が病気である自覚がないために、自分から治療を受けようとしません。家族に説得されて通院しても処方された薬を飲まないことがあります。

その4:不安症





4. 不安症。不安が大きすぎて、生活に支障が出る病気を不安症と呼びます。うつ病の次に多い心の病気です。

そもそも不安とは、このままでは危ないぞという心のアラームです。ところが、本来必要のない場面で、このアラームが鳴ったり、アラームが強すぎて何もできなくなってしまうのが不安症です。

不安の表れ方でいくつかのタイプがあります。死ぬのではないかという強烈な不安の発作が起きるものをパニック症と呼び、発作が来ることが不安になり、乗り物に乗ることや外出もできなくなります。

変に思われているのではないかと不安になり、人の視線が怖くなる病気が社交不安症です。人前での発表・会議や会食への参加ができなくなります。

その5:PTSD・適応障害





5. PTSD・適応障害。病名は症状で決められると言いましたが、発病の原因が明らかな場合は、それが病名につきます。

自然災害や虐待体験などがトラウマとなる病気を心的外傷後ストレス障害・PTSDと呼びます。症状は、悪夢やフラッシュバックなどで辛い体験を心の中で繰り返すことが特徴です。

また、ストレスから発症する病気が適応障害です。症状はさまざまで、うつ気分や不安感などがみられます。ただし、症状が長引く場合は、うつ病や不安症と診断されるようになります。

その6:強迫症





6. 強迫症。ガンになる・泥棒に入られる・火事が起きる・事故に遭うなどの不幸のイメージや考えが頭から離れなくなる病気です。その不安を取り除くために、何度も手洗いをしたり、鍵やガスの元栓を確認したり、繰り返し行動をします。

特に自分が醜いという考えにとらわれ、何度も美容整形を繰り返すのは醜形恐怖症です。また、ゴミが大切なものに思えるため、ゴミを集めてしまうのは溜め込み症と言います。

ほかにも、自分で髪の毛や皮膚をむしってしまう抜毛症・皮膚むしり症などがあります。

その7:摂食障害





7. 摂食障害。思春期から30代の女性に多く見られ、過食や拒食のように食べることに異常が出る病気です。

ダイエットの目的で食べたものを吐いてしまい、その反動で過食をする習慣を神経性過食症と呼びます。下剤を乱用することもあり、食べ物を盗んでまで過食するケースもあります。

痩せすぎているのに、それでも自分は太っていると思い込んでしまい、全く食事をとらなかったり、反動で過食して吐く場合は神経性やせ症です。栄養をとらずに死に至るケースもあります。

その8:解離症





8. 解離症。多重人格のように自分の意識がいくつかに分かれてしまう病気です。

映画に出てくるような多重人格はごくまれですが、現実感がなくなったり、自分を外から眺めているような感覚になる離人症は比較的よく見られます。韓流ドラマによく出てくるショックや事故のあとに記憶をなくしてしまう解離性健忘もこの一つです。

解離症では、統合失調症のような幻聴が聞こえる人もいます。声の主に身体を奪われてしまい、自分の意識が追い出されてしまうこともあります。いわゆる悪霊に取りつかれたような状態です。

その9:依存症





9. 依存症。自分の健康や家族などの大切なことを失っていても、アルコール・麻薬・ギャンブルなどがやめられない病気です。

本来、人間関係で得られる心の満足感を刺激のある物質や行為で埋め合わせているのだと考えられています。日本では6万人が治療中ですが、治したいという自覚に乏しいため、実際に治療を受けている人はごくわずかです。

アルコール依存症の人だけでも、日本に100万人はいると言われています。最近は、スマホやネットゲームの依存症が増えています。

その10:パーソナリティー症





10. パーソナリティー症。性格の極端な偏りによって、社会生活に支障が出てしまう病気です。

以前は、サイコパスとか人格障害と呼ばれていました。常識が通じない・プライドが高すぎる・平気で嘘をつく・犯罪行為をするなどの性格の病気であり、若い頃に始まり、一生続くこともあります。

いくつかのタイプがありますが、境界型パーソナリティ症が多く見られます。見捨てられる不安が強く、好きな人を引き付けるために、ストーカー行為や自殺未遂などの過激な行動をするものです。

心の病気の初期は、心の中で起きていることを言葉で表現することは難しく、また周りの人からは、元気がない・雰囲気が暗いといった程度にしか見られません。

ですから、怠け・辛いことから逃げている・努力不足と勘違いされることが多く、初期の段階では病気の存在に気付きません。既に発病しているのに、無理を重ねてしまい、病状が悪くなってから病院へ行くケースが多いのです。

また、心の病気への偏見があるために、精神科には行きづらいという人もいます。身体の病気と同じで、心の病気も早めに気づいて、療養や治療をすれば治ります。

こじらせてしまっては回復するまでに長い時間がかかってしまうのです。おかしいな?いつもと違うな?と感じたら、早めに療養や治療を受けるようにしましょう。


以上、生活に役立つメンタルヘルスチャンネルでした。動画が良かったなと思ったら、チャンネル登録と高評価、よろしくお願い致します。

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