支払い遅延でエンジン停止→コンビニで払えばすぐ再開!? ワケありOKな新自動車ローン
東南アジアで普及したサービス、日本的で普及なるか。
SBペイメントと協業で日本展開
自動車金融サービスなどを展開するグローバルモビリティーサービス(東京都港区、以下GMS)とソフトバンクグル−プのSBペイメントは2023年1月25日、コンビニエンスストアでの自動車ローンの返済と自動的に連携するエンジンの遠隔起動制御解除システムの検証に成功したと発表しました。
写真はイメージ(画像:Sergey Soldatov/123RF)。
GMSは東南アジアなどで、自動車の遠隔起動制御技術を搭載したIoTデバイス「MCCS」を活用した自動車ローンサービスを展開、日本の一部銀行でも導入されています。過去の経緯で自動車ローンを組めず、仕事に就けない人などへ、「支払いが遅延すると自動でエンジンの機動停止措置がなされ、クルマが動かなくなる」という仕組みで信用力を可視化し、ローンやリースなどの金融サービスの活用機会を創出してきました。
今回はSBペイメントとともに、ドライバーが請求額をコンビニエンスストアで支払うと、SBペイメントのオンライン決済サービスを通じてGMSのモビリティプラットフォームでの支払いが完了したことになり、自動的にエンジンの起動制御を解除する検証を2022年の4か月間実施。コンビニのレジで請求額を支払った約30秒後に、エンジンがかかったといいます。
両者は2023年中にも、新サービスの本格的な市場展開を予定しているそうです。日本での検証は今回が初めてですが、すでにフィリピンでは、コンビニや電子決済含む現地の約85%の決済システムとエンジンの遠隔機動制御が連携しているといいます。
GMSは2020年の取材時、過去の何らかの経緯でクルマを買えない人が世界に17億人いるとし、「融資を受けたい人の『過去』ではなく、『いま』を評価する仕組み」と話していました。その時点で、返済率は99%と回答。「お金が支払われればすぐにエンジンがかかる仕組み」が、返済のモチベーションを維持する秘訣のようです。