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ドラレコの「駐車監視機能」とは

執筆:Hideaki Hamasaki(浜先秀彰)

ドライブレコーダーは事故・交通トラブルのためだけに活躍するアイテムではない。

【画像】駐車監視機能付きドラレコ 4選 パイオニア/ユピテル/コムテック【細部まで見る】 全43枚

機種によっては「駐車監視機能(メーカーにより名称は異なる)」も搭載されている。


年末年始休暇中は、自宅を空けることや、愛車から離れる機会が多いもの。近ごろは物騒だから、最新の駐車監視機能付きドライブレコーダーをチェックしておこう。    AUTOCAR

これはその名の通り駐車中にもドライブレコーダーを作動させ、監視カメラとして利用できる機能。

もっともポピュラーな動作は、ボディへの「接触」「ドア開け」などで車体に振動が加わったことをGセンサーが検知して自動的に数十秒の録画を行うもの。当て逃げや車上荒らしなどに対応できる。

機種によってはエンジンを切った後に一定時間の連続録画を行うことができ、Gセンサーが検知できないような「軽い接触」や「車内の覗き込み」などの状況も捉えられる。

また、通信機能を搭載している場合には、駐車監視機能が作動した時点でドライバーの持つスマホに通知が届き、サーバーに保存された映像やリアルタイムの映像を見られる。

ドライブレコーダーがセキュリティシステムとしても利用でき、カーライフの安心感が一段と高まる有用な機能ではあるが、多くの機種では常時電源ケーブルや大容量バッテリーなどのオプション接続が必要となる。

1. コムテックZDR059

360°カメラを搭載した本体にリアカメラを組み合わせたモデルで、通信機能を標準搭載。

4G LTE対応の通信モジュールを内蔵し、専用サーバーに映像データの保存が行える。


コムテックZDR059    コムテック

駐車監視機能を標準搭載しており、駐車監視モード中に衝撃を検知するとマイクロSDカードに映像を記録するだけでなくクラウドへもデータ保存を行い、オーナーが持つスマホの専用アプリに通知を行う。

また、スマホアプリからはドライブレコーダーが捉えている映像・画像を取得することができ、音声を送ることも可能となっている。

通信機能の利用にはプラン契約が必要で、「画像プラン」は4900円/年(購入時から1年間無料)、「動画・通話プラン」は1万4000円/年(2023年6月30日まで半額キャンペーン中)となる。上記の機能をフル活用するには「動画・通話プラン」を選択する。

価格は7万3480円。

2. ユピテル・マルミエZQ-40sim

ユピテルではニーズに合わせて選べる幅広いラインナップを揃えているが、その中でも「駐車監視強化モデル」としてアピールする1台。

360°カメラ搭載の本体に別体のリアカメラユニットをパッケージし、車内と車両周囲の状況を余さず記録する。


ユピテル・マルミエZQ-40sim    ユピテル

本体内には無線LANとBluetoothの2つの通信機能を搭載し、シート下などに装着する大型サイズのマルチバッテリーを付属。

自宅やオフィスと隣接する駐車場など、通信圏内であれば駐車中でもスマホとつねに無線接続が可能だ。

車体への振動や車両周囲の動体を検知するとオーナーの持つスマホにプッシュ通知が届き、カメラが捉えた映像で詳細な様子をリアルタイムに確認することができる。

また、アプリ操作によって本体背面の画面を点滅させたり、ブザー音を鳴らして不審者の威嚇もできる。もちろん記録映像はマイクロSDカードと同時にスマホへも行える。

価格は、オープン価格。

3. カロッツェリアVREC-DZ800DC

カロッツェリアの最上位となるモデルで、フロントカメラを内蔵した本体にリアカメラユニットがセットされている。

一般的な前後2カメラスタイルではあるが電源はシガーライターソケットではなく、車両側の電源から取得するもので駐車監視機能を標準で備える。オプションを接続する必要がないのは嬉しい。


カロッツェリアVREC-DZ800DC    パイオニア

エンジンをオフにすると最大40分の駐車監視機能が作動し、車体への衝撃を検知すると衝撃の前後各20秒の映像を記録する。

また、24時間365日の駐車監視機能(セキュリティモード)もあり、この場合には衝撃検知の後に1分の映像記録を行う。

なお、つねにバッテリー電圧を監視しており、バッテリー上がりを起こさないよう設定電圧以下になると自動で停止する。

フロントカメラには回転機構が備わっており、クルマから降りる際に車内側に回転させておけば車上荒らし対策に効果的。STARVISセンサーの性能を引き出す独自のナイトサイトを搭載し、従来品の1/100以下の光量でも鮮明な映像記録を可能としている。

価格は、オープン価格。

4. パイオニアNP1

世界初のAI搭載通信型オールインワン車載器。

本体には前方向きと室内向きの2つのカメラ、通信モジュールを備えており、「クラウドドライブレコーダー」としての機能を備えている。


パイオニアNP1    パイオニア

オプションとして「駐車監視用電源ケーブル」を用意しており、これを接続することで駐車監視機能が実現する。

駐車中に車体への衝撃を検知するとマイクロSDカードに映像を記録するとともにサーバーへも自動的に映像を保存。さらにオーナーの持つスマホにも通知が届く。

スマホアプリでは手元で記録映像の確認が可能だ。

また、2022年12月22日に実施された大型アップデートでは「マイカーウォッチ」機能(1回5分まで、1か月に合計60分まで)を追加。スマホアプリ上からリアルタイムのカメラ映像を見たり、クルマの現在位置や速度情報の確認、警告メッセージの発報が行えるようになった。車上荒らしだけでなく車両盗難時にも対応する。

価格は、ベーシックプラン〈通信+サービス利用料1年分付き〉が6万5780円。バリュープラン〈通信+サービス利用料3年分付き〉が9万3500円となっている。