オフラインのChromeで遊べる「恐竜ゲーム」を巡り学校関係者から「生徒が遊ぶのを止める方法」の質問が多数寄せられていた
Googleが開発するウェブブラウザのChromeにオフラインでアクセスすると、恐竜を操縦して障害物を飛び越えさせる「Dinosaur Game(恐竜ゲーム)」で遊ぶことができます。Chromeの公式フォーラムではそんな恐竜ゲームを巡り、過去に「生徒がこれで遊ぶのを止める方法は?」という質問が学校関係者から多数寄せられていました。
462221 - Disable Chrome offline game (T-Rex) if device is enrolled - chromium
Chromeではオフラインや機内モードでアクセスした場合、画面に恐竜のアイコンが表示されます。この状態でスペースキーを押すと、デフォルトで組み込まれている「恐竜ゲーム」で遊ぶことができます。
走っている恐竜に障害物が向かってくるので、スペースキーでジャンプしてかわしていきます。
次第に難度が上がっていき、単純ながら意外と熱中してしまうゲームとなっています。
通常、教育機関向けに配布されるChromeデバイスではゲームなどへのアクセスが制限されていますが、学校の子どもたちがこっそり恐竜ゲームをプレイしていることは日本でも話題となっています。Chromeの公式フォーラムでは、2015年の時点で学校関係者から「子どもたちがオフラインのChromeにアクセスして恐竜ゲームで遊ぶのを止めるにはどうすればいいのか?」という質問が寄せられていました。
スレッドを見ると、「私は恐竜ゲームが授業中に邪魔になると注意を受けました。これを無効にする方法を探しています」「管理対象のデバイス登録時に恐竜ゲームを自動で無効化することは可能でしょうか?」「生徒はイースターエッグ(恐竜ゲーム)を学校で作業をしないための手段として使っており、先生や管理者を本当にイライラさせています」など、学校関係者からのコメントが寄せられています。
これに対してChrome担当者のエドワード・ヤン氏は、「私たちはこのような現象が起きることをまったく予見していませんでしたが、先生方に同情しています。コード変更を検討してみます」と回答。
その後もスレッドでは議論が続けられ、「『管理者によって無効になっています』というメッセージを表示するべきです」といった発言に対し、「オリジナルの恐竜ゲームを見たことがない人に向け、『管理者によって楽しいものが無効にされた』と通知するべきです」「『管理者によって楽しみが無効化されました』ではなく、『管理者によってゲームが無効化されました』と言うべきです。それは悪趣味です。子どものことを思ってゲームの前に宿題をするように言っている親に対し、『子どもの楽しみを奪った』なんて言わないでしょう」といった具合に、表示するメッセージを巡る論争にも発展しました。
最終的にChromeチームが変更を反映させ、管理者がグループポリシーを使用して恐竜ゲームを無効化する設定が導入されました。しかし、スレッドの終盤では学校の生徒を名乗るユーザーも登場し、「私は学生で、学校から支給されたChromebookを家に持ち帰っています。私は学校で恐竜ゲームをプレイしませんが、あなたたちがそれをオフにした理由は理解できます。ただし、家ではプレイできるようにしてほしいのです。自分の家にいるのですから、遊びたい時に遊べるようにしてほしいです」とコメントを残しています。
なお、この発言は「Chromebookを所有しているのはあなたの学校です。学校はそれを使って好きなことができ、あなたは単にChromebookを借りているだけです」「本当にゲームをプレイしたい場合は、自分のコンピューターを手に入れてください」と諭されていました。