Twitterはイーロン・マスク氏に買収された後、正社員の半数を解雇したり、4400人の契約社員を解雇したり、マスク氏の発言が間違っていると指摘したTwitter従業員を解雇したり、社内Slackでマスク氏を批判した社員約20人を解雇したりしています。マスク氏による行き過ぎた人員整理により、必要な人材も解雇してしまったとも報じられており、一部社員は慰留されているとのことですが、一度は慰留されたはずの広告担当責任者が結局Twitterを解雇されてしまったと報じられています。

Musk has already axed the Twitter ad exec he reportedly convinced to stay - The Verge

https://www.theverge.com/2022/11/18/23467324/twitter-ad-sales-lead-robin-wheeler-reportedly-fired-salute

2022年10月27日にTwitterを買収したマスク氏は、収益改善のために人員整理に乗り出しています。しかし、最初の大規模なレイオフ(一時解雇)を実施した際には、「解雇された人の中に、今後の作業で優先作業が高いものを構築するための技能を持った人や、本来はレイオフ対象ではなかった人が含まれていたため、会社に戻ってくるよう呼びかけが行われた」と報じられました。

Twitterの社員半数解雇の中に必要な人材や対象外の人が含まれていたとして会社に戻るよう声かけ - GIGAZINE



マスク氏はその後も人員整理を続けており、「今後、画期的なTwitter 2.0を構築し、ますます激化する競争の中で成功するためには、極めてハードコアであることが必要です。これは、長時間かつ高強度で働くことを意味します。従って、今後は並外れたパフォーマンスだけが合格点になります」というメッセージを社員に向けて送り、ハードコアな職場を受け入れられない場合は退職するよう通告しました。

しかし、この際も退職する従業員が急増したため、一部の社員を慰留していたと報じられています。

イーロン・マスクの「ハードコアなTwitter」についていけないと退職する社員が急増したため方針転換で一部社員を慰留&リモートワークもOKの流れに - GIGAZINE



このゴタゴタの中で一度辞任したと報じられたのが、Twitterの広告販売責任者であるロビン・ウィーラー氏。ウィーラー氏はTwitter Spaceのミーティングを指揮していた人物で、Twitterの将来性を懸念する広告主を落ち着かせるために奔走していたと報じられています。ウィーラー氏の解雇が最初に報じられたのは2022年11月11日で、Bloombergのカート・ワグナー記者により「Twitterの最高幹部である信頼&安全の責任者であるヨエル・ロス氏と、営業責任者のロビン・ウィーラー氏が会社を退職したと聞きました」と報じられました。





しかし、マスク氏が直接ウィーラー氏に会社に留まるよう求めたと報じられており、ウィーラー氏も「私はまだTwitterにいます」とツイート。





ウィーラー氏の退職を報じたワグナー記者も、「イーロン・マスクがウィーラー氏を会社に留まるよう説得することに成功したようです」とツイートし、慰留に成功したとしていました。





しかし、その後の11月18日(金)になってウィーラー氏がTwitterから解雇されたとPlatformerのキャシー・ニュートン氏が報じています。ニュートン氏は「複数の情報筋から、数日前にマスク氏が慰留を懇願した販売リーダーのロビン・ウィーラー氏が解雇されたという情報を得ました」とツイートしています





解雇の理由は不明ですが、ニュートン氏のツイートの直後にウィーラー氏は自身のTwitterアカウントで「私のチームとクライアントの皆さんへ……あなたは常に私の最優先事項であり、唯一の優先事項でした」とツイートし、Twitterを離れたことを示唆しています。





なお、マスク氏がTwitterを買収して以降、ウィーラー氏以外にも複数の幹部がTwitterを離れています。買収前にCEOを務めていたパラグ・アグラワル氏とネッド・シーガルCFO(最高財務責任者)は解雇されており、最高広告責任者兼最高顧客責任者を務めていたサラ・パーソネット氏と信頼&安全の責任者であるヨエル・ロス氏は辞職しています。