AppleがApple TVに広告を入れる計画をさらに押し進めていることが判明
Appleが、ストリーミングコンテンツ検索サービス「Apple TV」に広告の追加を検討していることが報じられました。加えて、Appleが独自の広告管理システムを開発中であることも報じられています。
Apple is quietly pushing a TV ad product with media agencies - Digiday
https://digiday.com/media/apple-is-quietly-pushing-a-tv-ad-product-with-media-agencies/
Apple TVはAmazonプライム・ビデオやNetflixなどの複数のストリーミングサービス内のコンテンツを一括検索して視聴可能なサービスで、「Apple TV 4K」などの専用デバイスの他、テレビ、PlayStation 5などにアプリをインストールすることでも利用可能。また、2019年に発表された「Apple TV+」では、Appleのオリジナルコンテツを視聴可能です。加えて、2023年にはWindows向けの専用アプリが登場することも発表されており、多様なデバイスでApple TVを利用できる環境が整いつつあります。
海外メディア・Digidayの報道によると、AppleはApple TVに「Googleの検索広告に似た検索と関連する形式の広告」を追加するべく取引を行っているとのこと。また、2022年8月にはAppleが広告を管理するためのデマンドサイドプラットフォーム(DSP)を開発中であることが報じられており、開発中のDSPがApple TVの広告システムに使われる予定であることも情報提供者によって明かされています。
また、他の情報提供者はApple TVの広告サービスが始まる時期について「Appleは2022年第4四半期に広告用の資金を確保するように求めていないため、広告サービスの開始時期は2023年初頭になる可能性が高いです」と述べています。
広告事業者・GroupMのアドバイザーを務めるロブ・ノーマン氏は、Appleが2010年〜2016年にかけて運用していた広告配信ネットワーク「iAd」を例に挙げて、「iAdのクリエイティブやキャンペーンなどに関するサポートは非常に手厚いものでした」と述べ、Apple TVの広告も同様に広告事業者にとって好感触なものになると指摘しています。一方で、コンサルティング企業・ Prohaska Consultingのマーケティング責任者を務めるレイチェル・パスクワ氏は「iAdでは、広告事業者が自由に価格を設定することができませんでした」と述べ、Appleの提供する広告サービスが事業者にとって利便性の高いものになるとは限らないと指摘しています。