沖永良部vs志學館・鹿児島修学館・鹿高特支 打席での修正で集中打・沖永良部
<第151回九州地区高校野球大会鹿児島県予選:沖永良部12−0志學館、鹿児島修学館、鹿高特支(5回コールド)>◇26日◇1回戦◇平和リース
沖永良部は1回裏、3番・横山 心海(2年)の中前適時打で先制した。
3回は2死から四球を足掛かりに3連打を浴びせ、6番・加納 拓未(2年)の左越え二塁打、7番・吉井 蓮翔(1年)の中前適時打などで3点を加えた。
4回には1死から1番・和田 麗夢(2年)が右越え三塁打で出塁すると、打線が一気につながり8連打。計7点をダメ押して試合を決めた。先発の右腕・木下 慎喜主将(2年)はテンポ良く8三振を奪い完封。1時間10分のスピードゲームでの快勝だった。
沖永良部は攻守に圧倒し快勝。木下 慎喜主将は「最初から最後まで自分たちのペースで試合ができた」と県大会としては18年夏以来、4年ぶりの勝利を喜んだ。
新チームとしての実戦は、地区大会の鹿児島大島戦とその後の喜界戦の2試合のみだが、2年生8人が昨年からの主力で「新チームという感じがしない」(坪内 真吾監督)のが強みだ。夏もマウンドを経験した木下主将がテンポ良く相手打線を打ち取り、守備は安定していた。
打線は序盤、打ちあぐねたが「前の打席で凡退しても、次でしっかり修正ができていた」(坪内監督)。4回1死三塁の場面で2番・木下主将は「フライを打ち上げず、コンパクトに低く鋭い打球を打つ」ことを意識。1ボールからお手本通りの中前適時打で口火を切ると、後続の打者も、打席での立ち位置を工夫するなどして連打で続いた。終わってみれば先発全員安打の13安打で12得点を挙げていた。
初戦突破して2試合目ができるのが何よりの経験になる。「昨秋、国分に大敗してから勝ちたい気持ちが強くなった」木下主将は「相手がどこでも自分たちの野球をやるだけ」と静かに闘志を燃やしていた。
(取材=政 純一郎)