日本代表での生き残りを懸けた最後のテストマッチに向けて、静かに闘志を燃やした。今夏に欧州へ渡ったFW上田綺世(セルクル・ブルージュ)がエクアドル戦を翌日に控えて取材陣に対応。「W杯まで残り試合も少ないですし、そこで僕自身もアピールするしかない。結果を求めていきたいのと、W杯を想定したり、チームとして戦術を固めていくなかで、必要とされることを全うできればと思います」と抱負を語った。

 鎌田大地と三笘薫のゴールで日本が2-0の勝利を収めたアメリカ戦はベンチ入り23人のメンバーに入れず、悔しさを味わった。ただ、ピッチ外から見た日本代表の戦いぶりは刺激になった。「試合前から明確にやりたいことを共有して体現できたと思う。強度の高い中、素晴らしいパフォーマンスだったと思います」という。。

 4-2-3-1の1トップに入った前田大然が見せた猛烈なプレッシングについて聞かれると、「FWとして求められる守備や最低限のタスクは全うしないといけない」と言い、「仮に自分がスタートだろうがベンチ外だろうが、共有している以上、自分が入ったら全うできるような意識を持っている」と語った。

 イメージしているのは、「僕は動き出しで魅力を出せる選手」という自覚だ。「(W杯メンバー発表前の)最後の試合。明日しかないのでモチベーションは高いです」。チャンスを生かすための心の準備は整った。

(取材・文 矢内由美子)