運営していた「スピード小顔」のうち7店舗は他社に譲渡して営業を継続している(帝国データバンク撮影)

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「日本人を世界一憧れられる小顔美骨美人にする」を企業理念に掲げていた

 (株)KOGAO(TDB企業コード:388013227、資本金3000万円、大阪府大阪市北区芝田2−6−30ー6F、登記面=東京都渋谷区千駄ヶ谷5−30−7鈴木ビル2階、代表兼國治郎氏)は、9月1日付で事業を停止し、事後処理を赤木翔一弁護士(大阪府大阪市中央区北浜2−5−23小寺プラザ12階、弁護士法人関西法律特許事務所、電話06-6231-3210)ほか3名に一任、自己破産申請の準備に入った。

 当社は、2013年(平成25年)8月創業、2014年(平成26年)7月に法人改組した美容サロン経営業者。「日本人を世界一憧れられる小顔美骨美人にする」を企業理念として、小顔矯正サロン「スピード小顔」の運営を主体に、美容スクール「日本美容整骨学院」の経営を手がけていた。「美容整骨」を掲げるほか、サロンとスクールの運営を並行することで同業他社との差別化を図り、20〜30代の女性を中心として顧客を獲得。「スピード小顔」は、大阪府をはじめとした関西圏のほか東京都や神奈川県など関東地区、福岡県など全国で18店舗(うちFCが1店舗)を展開し、店舗が増加した2021年6月期には年売上高約11億8500万円を計上していた。

第7波で来店客が減少し売り上げ急減、一部店舗は売却

 店舗拡大に伴い売上高は増収基調で推移していたものの、店舗の開設費用や人件費がかさみ収益は低迷。さらに、新型コロナウイルスの感染拡大以降は、感染対策費用なども重荷となり余裕のない経営を余儀なくされていた。そのため、新型コロナウイルス関連融資を活用し資金を確保していたものの、度重なる感染拡大により来店客が減少したことで売り上げは急減。取引金融機関に対し借入金返済のリスケを要請する一方、大阪府中小企業活性化協議会の支援のもと、経営の立て直しに努めていたが、第7波で新規顧客の獲得も進まず、事業継続を断念し今回の事態となった。

 負債は金融債務を中心に約5億円が見込まれるが、今後変動する可能性がある。

 なお、7店舗の営業権は他社に譲渡済み。譲渡した店舗は通常通り営業を継続している。また、一部会員は近隣店舗への引き継ぎを行っている。