「豊田北・豊田南バイパス」どこまでできた?「東名〜東海環状」直結へ進行中
道路の形が少しずつ見えてきています。
東名・東海環状からそれぞれ延伸中
工事が進む豊田南バイパス(画像:Google Earth)。
豊田市中心部を北にバイパスし、東名と東海環状道を直結する道路「豊田北バイパス」「豊田南バイパス」の整備が進行中です。
名古屋都市圏や中京工業地帯から中央道方面への物流ルートとして、東名と東海環状を“串刺し”で短絡する必要がありますが、途中の豊田市内では中心市街地を経由せざるを得ず、渋滞が慢性化しています。それらを大容量の道路でつなぐのが、このバイパスです。
豊田市街では郊外環状道路「豊田外環状」として、南半分である平戸橋〜泉町〜土橋〜豊田ICが、右左折を伴うもののつながっています。北・南バイパスはさらなる短絡ルートとして、その北半分を構成します。
「北」の事業化は2006(平成18)年度、「南」は1973(昭和48)年度で、中京地域の悲願でもある道路事業のひとつです。2022年度の両バイパスの事業費は28億円。工事を担当する名四国道事務所では蒲郡バイパスに次ぐ予算規模をもって、着々と事業が進められています。
進捗ですが、北バイパスは東海環状道の豊田勘八ICから矢作川に架かる平戸橋までが、2020年度までに暫定開通済み。現在は、愛知環状鉄道との交点までの区間で、短く分かれた工区ごとに、掘割部の掘削や擁壁設置工事が行われています。
まだスタート段階というべき工事進捗ですが、ひとまず外環状線に接続したため、現在は豊田市街南部へ郊外をバイパスするルートが生まれています。2022年度は、工事とともに残り工区の調査設計や用地取得も進めるとしています。
南バイパスは豊田ICと豊田西バイパスが接続したところまで開通済み。そこから北へ、小刻みに8工区が同時進行で行われています。2022年8月現在、掘割部はU型擁壁の設置工事、高架部は橋脚・橋台工事の段階。航空写真でも、計画ルートの形がはっきりと見えるようになってきています。