家庭犬として温和な性格に改良されたアメリカンブリー(画像は『The Mirror 2022年8月21日付「Teen girl’s horror injuries as XL Bully dog tears chunks of flesh from her legs and arms」(stock image)』のスクリーンショット)

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今年6月、スコットランド在住の15歳の少女が友人宅で飼われていたアメリカンブリーに襲われて大怪我をした。腕と太ももに爪を立てられ脚に噛みつかれた少女の傷は深く、病院へ搬送された後に3時間にも及ぶ手術を受けたそうだ。以前は活発だったという少女はこの事故以来、家に閉じこもったままで、2か月以上が経つ今も悪夢に悩まされているという。『The Mirror』『Daily Record』が伝えている。

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スコットランドのダンディーに暮らすジェリー・スコットさん(Jaelee Scott、15)は6月13日、友人宅で飼っているアメリカンブリーに襲われた。アメリカンブリーとは、闘犬として有名なピットブルを家庭犬として飼いやすく改良された犬種だ。

ジェリーさんの母親ステイシーリー・ジャクソンさん(Staceylee Jackson、33)は、当時の状況をこのように明かした。

「友人宅を訪れたジェリーは、飼い犬のアメリカンブリーに突然攻撃されたそうです。娘が犬を押し倒したところ、犬は再び走って向かってきて腕と太ももに爪を立てて脚に噛みついたのです。娘は悲鳴を上げて犬を突き放そうとしましたが離れず、友人が犬の顎を掴んで引き離したと聞いています。」

その後、ナインウェルズ病院に運ばれたジェリーさんは痛々しい傷口を洗浄し、2つの血栓を除去するために3時間にも及ぶ手術を受けた。しかし攻撃された際に負った傷は深く、脚や腕には大きな傷痕が残ってしまったという。

ジェリーさんは事故から約2か月以上が過ぎた今も悪夢に悩まされており、そんな娘の様子についてステイシーリーさんはこう語っている。

「あの事故以来、ジェリーはすっかり変わってしまいました。あんなに恐ろしい体験をしたのは初めてで、死んでしまうと思ったそうです。怪我をした後の2週間はベッドで寝たきりの状態でしたし、その後1か月以上も家に閉じこもったままでした。今でも階段を下りるのに10分かかり、とても辛そうです。以前は活発だった娘ですが、今は外に出るのも怖がっているし、傷痕を気にしています。それに夜になると犬が部屋に入ってくるのでは…と怯えて目を覚ましてしまうのです。なぜ娘が襲われたのかは分かりませんが、私は犬を処分してほしいと思っています。」

警察によると、この事故で犬の飼い主である34歳の女が逮捕起訴されており、現在法的手続きを進めているとのことだ。

イギリスでは過去にもアメリカンブリーによる事故が発生しており、世間から「この犬種の飼育について一刻も早い法規制が必要」といった声も少なくない。

ステイシーリーさんも、この犬種を飼育禁止犬リストに追加されることを望んでいるとして次のように述べている。

「あのような事故が起きたにもかかわらず、犬の飼い主は娘に会いにさえ来てくれません。アメリカンブリーは非常に危険な犬種です。それなのに人々はソーシャルメディアで見せびらかすためにアメリカンブリーを飼っているのです。もしジェリーが幼い子供だったら抵抗できず、命を落としていたかも知れません。あの犬を処分しない限り私たちは前に進むことができないでしょう。」

画像は『The Mirror 2022年8月21日付「Teen girl’s horror injuries as XL Bully dog tears chunks of flesh from her legs and arms」(stock image)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)