29年前の8月26日、東京湾に架かるレインボーブリッジが開通しました。

臨海地区の開発の象徴


レインボーブリッジ(画像:写真AC)。

 今から29年前の1993(平成5)年8月26日。東京の芝浦とお台場をむすぶレインボーブリッジが開通しました。

 レインボーブリッジは首都高11号台場線を構成し、都心環状線と湾岸線とを直結する役割もあります。それまで都心から湾岸線で千葉方面へ出る場合、箱崎か昭和島を経由するルートしかなく、交通が集中して慢性的な渋滞が発生していました。レインボーブリッジはそれを解決する短絡ルートとなったのです。

 建設には地理的制約も多く、「橋桁を豪華客船が抜けられる高さにすべし」としながら「空港に近いので構造物の高さには制限あり」という条件も。限られたスペースで標高差を稼ぐため、橋の西側はループ構造になりました。

 橋桁は2層構造で、上段は首都高、下段は一般道と「ゆりかもめ」が走っています。鉄道と道路が一体構造となっている橋としては、瀬戸大橋や関西国際空港連絡橋など、数は多くありません。

 都心部に架かる新橋ということで、建設当初からライトアップ施設の設計が行われました。「8つ の点灯パターン」という当初コンセプトが決まり、船や飛行機に影響を与えず、かつ効果的に景観を生み出せるよう、数々の試行錯誤が行われたといいます。

「レインボーブリッジ」という愛称は20023通の一般応募の中から選ばれました。まもなく開通30年を迎えるなか、お台場への足として、また広域ネットワークの一部として、今も目まぐるしく人々や車が行き交っています。