【ファンキー通信】BGMでキャバ嬢を遠隔操作！？

「ごめ〜ん！　呼ばれちゃった。すぐ戻ってくるね」

　お気に入りのキャバ嬢が売れっ子なほど、このセリフを耳にする男性は多いだろう。どんなに楽しい会話で盛り上がっていても、黒服（ボーイ）の一声でふたりの世界がいったん中断されてしまうモノ。この女の子を抜く（呼び出す）タイミング、実はBGMにあるってご存じでしたか？

　新宿・六本木で夜の仕事歴10年というとある黒服のブログによると、キャバクラ店内でかかっているBGMにはお店の雰囲気を盛り上げる目的のほかに、女の子に時間の感覚を持たせるという意味があるという。音楽のジャンルはお店によって様々だが、どれにしたって１曲およそ３〜４分。席についてる間、時計を見られない女の子は、曲の流れによって「そろそろ（席から）抜かれるころだな」と、会話をキリよくコントロールしたり、黒服が忙しくて気がつかないときは自分から合図を送ったりするのだそう。

　また合図といえば、キャバクラ初心者、または初級者に不可解なのが、店内で交わされるキャバ用語である。次のキャバ嬢同士の会話をあなたは理解できるか？

　「（A子）昨日、○○さんと（※１）『同伴』してそのあとお店で（※２）「ピンドン」開けてもらったんだけど、酔っ払って（※３）『レディース』割っちゃってさぁ〜、ボーイに（※４）『かわしぼ』って言ったのに、（※５）『つめしぼ』持ってきて、○○さんチョ〜怒って帰っちゃったよ。（※６）『太客』逃したぁ・・・」

　この会話につまづくことなく、すんなりと読めたあなたはなかなかのキャバ通といえよう。なかには、得意げにキャバ用語を駆使する常連客などもいるらしいが、通ぶった会話や態度はキャバ嬢にはこっけいに写っている様子。ウザがられてBGMの切れ目で席を立たれないよう、キャバクラでの遊び方は工夫したいところですね。　（坂井あやの／verb）

※１　出勤前に客と会って一緒に入店すること
※２　ピンクのドンペリの略。お店によっては１本ウン十万円する
※３　女の子用グラス
※４　乾いたおしぼり
※５　冷たいおしぼり
※６　太い客の略。お店にお金をいっぱい落としてくれるお客さんのこと。細客は逆の意味