NPT再検討会議“岸田演説” 被爆者らから厳しい声 広島
岸田総理の演説に対し、被爆者らからは厳しい声があがりました。
現地で聴いたカナダ在住の被爆者・サーロー節子さんはもどかしさを吐露しました。
カナダ在住の被爆者 サーロー節子さん「非常にきれいなことを美しい言葉でとうとうとなさって、それに反対することはできません。まあまああれでよかったと思いますけどね。でも私にとっては一番大切だと思うようなことはあのスピーチの中には含まれていなかった」
サーローさんが採択を喜んだ核兵器禁止条約について演説で一言も触れられませんでした。
サーロー節子さん「核拡散防止条約と核兵器禁止条約が支えながら共に我々人類が求める目的に向かって進まなきゃいけない」
県被団協の箕牧理事長も。
県被団協 箕牧智之理事長「(核兵器禁止条約に)批准も署名もしない、(締約国会議に)オブザーバー参加もしないようなところへは興味も関心もないと言いたいのか」
もう一つ、演説になかった言葉。
箕牧理事長「「橋渡しをする」とよく言う。いつもいつも。核保有国と非保有国の間を橋渡しをすると橋渡しの「は」の字もなかったのではないか。いつ橋渡しをするんですかと言いたいです」
NPT再検討会議に向け出発する広島平和文化センターの小泉理事長はこう分析します。
広島平和文化センター 小泉崇理事長「今まであまりにも安易に「橋渡し役」と使ってきて、実際に橋渡しできたためしがない。「ヒロシマ・アクションプラン」に盛り込まれている中身を自ら実行していく、関係国に働きかけていくという決意の表れかもしれない」