ブラックな環境で働く保育士たち「生活していくには耐えなきゃいけない。我慢して我慢して働いてる」
働き方改革が叫ばれて久しいが、いまもしっかりした休みを取れないまま疲弊する労働現場がある。キャリコネニュースが募集しているブラック企業体験談には、保育士として働く人たちから、現場で起きていることを赤裸々に綴ったエピソードが数多く寄せられている。(文:林加奈)
※キャリコネニュースではブラック企業体験談を募集しています。回答はこちらから。https://questant.jp/q/HQI6E1OV
早朝や延長保育も手当なしで「月給の範囲内で当然といった感じ」
公立の保育園に勤務している40代女性は、きちんとした休憩をとれていないことを嘆いている。
「休憩時間は交代で取りますが、給食を職員室で黙食し、その後は書類や行事の準備、自分のクラスのすることなどに追われて終わり。その後また保育に戻ります。銀行など外へ用事をどうしても済ませたいときは園長主任の許可を得てから慌てて行って帰ってくるくらいです」
また保育園では朝の7時から子どもを受け入れているというが、
「園舎の鍵開けや園庭整備などは15〜20分前に来て無償でやらされています。早朝や延長保育の当番もその時間の時給が割り増しになることもなく、普通勤務の月給の範囲内で当然といった感じです」
といい、時間外手当ももらえていないことを伝えている。
「システムが変わらないと保育士離れは止まらないと思う」
こうした保育の現場について問題提起する投稿も寄せられた。神奈川県の40代女性は「(保育園は)ホワイトにしようと努力しているが」と前置きした上でこう語っている。
「委託費(編注:自治体から認可保育園に支払われる財政支援)の額等、保育園の運営費の根本、システムが変わらないと保育士離れは止まらないと思います。働き方改革だ何だといっても保育業務体質や賃金の限界がある中で給料は業務内容に見合っていないです。加えて保護者のモンスター化、甘えた子育てに保育士は疲弊してしまっています」
女性は現在、管理職という立場にあるが「なりたくてなってはいないし、むしろ給料と反比例して責務だけは増える。毎日辞めたいと思う。生活していくには耐えなきゃいけないため、我慢して我慢して働いてるのが現状です」と、切実な思いも綴っている。